大量退職でピンチ!病院は…

2025年4月25日放送 22:05 - 22:21 テレビ東京
ガイアの夜明け 看護師が足りない!

看護師の大量退職、その現実に直面している「西淀病院」。病床数218、看護師約160人。救急も24時間受け付ける地域に密着した中規模病院。6階の急性期病棟で患者に親しげに話しかけているのが、主任の弥永遥さん。看護師になって15年の中堅。4年後輩の二木さんと患者の情報を共有する。この病院では看護師2人で14、15人の患者を受け持つ体制を取っていた。シフト作りも弥永さんの仕事の1つ、いつも頭を悩ませている。看護師160人規模の病院だが、この1年間で30人が退職した。以前にも増してシフト作りに苦労している。看護師不足は日本全国で深刻化する問題。
この日、西淀病院に異変が。病院が細心の注意を払い対処しているコロナ、恐れていた事態が起きてしまった。コロナ患者を隔離するために6階フロアだけで50あるベッドを総入れ替えして行く。この時、弥永さんは退勤時間を過ぎていた。2歳の娘を保育園に迎えに行く時間が迫っていた。迎えの時間にはなんとか間に合った。弥永さんの日常はいつも時間に追われている。
次の日の夜、弥永さんとペアを組んでいた二木さん。この日のシフトは準夜勤。西淀病院は3交代のシフト制で、日勤の他に準夜勤と深夜勤がある。夜勤の前の日は大抵休みだが、夜勤のための寝る時間でしかない休みで休みとは言えないという。看護師の年収は全職種で見ると平均的、しかし夜勤や残業の割合も多く、何より命を預かる激務。西淀病院でもこうした状況から退職が相次ぎ、残った人たちの夜勤が更に増える悪循環が続いていた。弥永さんにも夜勤が回ってくる。子育て中の看護師の夜勤は月2回までと決められているが、人手不足のため弥永さんは月4回ほど自らをシフトに入れている。こんな日は2歳の娘を夫がみてくれる。この日は午前2時に帰宅した。翌朝、3時間だけ寝て公園で子どもと遊ぶ弥永さんの姿が。寂しい想いをさせた埋め合わせだという。こうしたひとときが弥永さんの元気のもとにもなっている。
朝9時、日課である入院患者のベッドの移動について話し合いが行われていた。ベッドの稼働率は病院の利益の生命線。厳しい表情で指示を出すのは、看護部長の小玉裕加子さん。西淀病院に入って30年、6年前に看護部長に就任した。今では病院の経営幹部の1人。看護師の大量退職に責任を感じていた、しかしそれには原因があった。病院の収益は国が定めた診療報酬で算出される、点数は入院料や手術内容など細かく定められていて、病院側が勝手に変えることはできない。しかし2024年度の制度改定では、内科の入院料の評価が引き下げられた。外科のない西淀病院は年間で約3000万円の減収が見込まれた。ただでさえ逼迫した医療、看護師の確保に予算が割けなくなった。この日、小玉さんは経営側の立場で大事な話し合いがあった。待っていたのは、西淀病院の労働組合委員長・曽我部日和さん。ストライキにも曽我部さんは病院を代表して参加していた。労働組合としては、「3万円以上のベースアップ」と「定期昇給」を要求。お互いの立場は理解しつつも厳しいやり取りが続いた。


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河北新報京都新聞西淀川区(大阪)西淀病院賃金構造基本統計調査

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