首都圏ニュース845 (ニュース・気象情報)
核のごみの最終処分地の選定をめぐって、東京・小笠原村の渋谷正昭村長は国から申し入れのあった南鳥島での文献調査について、国が判断すべきとして実施の判断を国に求める考えを正式に表明した。国は事実上の容認とみて、調査の実施に向けて手続きを進めるものとみられる。小笠原村が開いた非公開の住民説明会が母島と父島で行われた。国が実施の判断をする場合、国に対して住民の意見を踏まえた要請を行うことを明らかにした。小笠原村以外の自治体にも調査の申し入れを行い、選択肢を増やすことや村の住民により詳しい説明を行う場を設けること、南鳥島が父島から約1200km離れていることの周知などの風評被害対策を求めるとしている。経済産業省は先月、調査の第1段階となる文献調査の実施を村に申し入れた。核のごみについて、日本では地下300mより深い場所に処分施設を建設して埋め、放射能レベルが下がるまで数万年にわたって人の生活環境から隔離するよう定められている。最終処分地は20年程度かけて、3段階の調査を行い、選定することに。始めに文献調査を2年程度、次に地質や地下水の状況を調べる概要調査を4年程度かけて行う。その後、地下に調査用の施設を作って、岩盤や地下水の特性などが処分地に適しているかを調べる精密調査を14年程度かけて行う。調査の対象となった自治体には段階に応じて交付金が支払われることになっていて、交付額は文献調査が最大20億円などとなっている。海底火山などに詳しい専門家によると、南鳥島は太平洋プレートの上にある。地震活動が活発なプレートの境界付近からは1000kmほど離れていて、年に数センチ移動しているものの、地震や火山活動のリスクは低いという。一方で島は海底の海山の頂上にあるサンゴ礁でできていて、地下の構造に関する詳しい情報はほとんど分かっていないとして、さらに詳しい調査が必要だと指摘している。
