知られざるガリバー〜エクセレントカンパニーファイル〜 (知られざるガリバー)
屋外用ベルトコンベヤは物資の運搬や移動に使われる装置。基本的には物を乗せて移動させるベルト、ベルトにモーターの動力を伝えるプーリ、ベルトのスムーズな動きを支えるローラ、ローラを取り付けるスタンドからできている。ローラ、プーリ、スタンドとといった部品を手掛けているのがJRC。ローラの内部構造は筒状の本体であるパイプの中心に軸となるシャフトが通っていて、その両端にはベアリングと呼ばれる部品がついている。ベアリングはシャフトに固定された内輪と本体と一緒に回転する外輪に分かれる。ローラの耐久性を向上させるには心臓部であるベアリングを水や粉塵などの異物から守る必要がある。
材料となるパイプやシャフトにはJIS規格より厳しい基準をクリアした国内産の材料を使用している。ローラの内部には耐久性を担う重要な部品が2つある。ラビリンスシールは外部からベアリングに至るまでに小さな隙間が迷路のように入り組んでいて、水や粉塵を通さない構造になっている。繊細な形状を作るため10回以上プレスして成形している。ベアリングとローラ本体を一体化するハウジングはベアリングを収納しながらパイプやシャフトなどの他のパーツと一体化させる。ハウジングは100分の1mm単位の誤差に収まるよう作られている。
創業者の浜口匠は1961年、大阪・天王寺区に浜口商店を創業。ベルトコンベヤ部品の製造・販売を始めた。4年後には法人化して浜口鉄工に。1987年、兵庫・緑町に淡路工場を建設。