サンデーモーニング 風をよむ
基礎年金の底上げが年金制度改革法案に盛り込まれなかった。底上げが議論された背景には、基礎年金が今後30年間で約3割目減りするという厚労省の試算があった。基礎年金のピンチに厚生年金を活用する案が出ている。自民党の参議院議員からも厚生年金の流用と批判されるのではないかと懸念の声が上がった。2007年、年金記録約5000万件が誰のものか分からなくなり、支給漏れの可能性が指摘された。その後自民党は参院選で大敗し、2年後に政権交代した。今回、基礎年金の給付水準を将来にわたり確保する重要性を認めつつも、石破総理は基礎年金の底上げを法案から削除した。この見送りで、就職氷河期世代は大きな影響を受ける。