2025年5月25日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
与野党に問う 年金制度改革

出演者
伊藤雅之 豊島実季 
(オープニング)
オープニング

今回は年金制度改革について与野党の担当者に議論してもらう。

キーワード
厚生年金国民年金石破茂立憲民主党野田佳彦
(日曜討論)
年金法案 評価は

政府は今月、年金制度改革の関連法案を国会に提出した。厚生年金の適用拡大などが盛り込まれ、パートなどで働く人が加入しやすくなるよう「年収106万円の壁」を撤廃することなどが明記されている。一方で基礎年金を底上げする措置は盛り込まれず、野党から批判の声が上がっていた。こうした中で先週、自民・公明・立憲の間で修正協議が始まった。立憲が示した基礎年金の底上げ措置を盛り込む修正内容を自民は大筋で受け入れる方針。

キーワード
公明党厚生年金国民年金立憲民主党自由民主党

自民・田村氏は法案について「就職氷河期世代と高齢者の就労支援を念頭にした内容になった。基礎年金底上げに関しては国民の理解を得られるか不透明だったので抜かざるを得なかった。現在立憲民主党と協議している段階」などと話した。立憲・山井氏は「政府案は全くダメと言わざるを得ない。基礎年金を底上げしないと現役・若者世代の年金額が減るので何としても底上げを実現させたい」などと話した。維新・青柳氏は「与党と立憲の協議だけでは国民の年金に対する不安は解消されない。そもそも財政検証の前提がでたらめ」などと話した。公明・里見氏は「基礎年金底上げは是非やっていただきたい。その上で他にも柱となる内容があり党としては評価している」などと話した。国民・田村氏は「国会議員が国民に対して年金制度改革に関する説明をしっかり行ったか疑問が残る」などと話した。共産・小池氏は「速やかにマクロ経済スライドを中止すべき」などと話した。れいわ・長谷川氏は「マクロ経済スライドを中止していない与党案も立憲案も評価はゼロ。積極財政でまともな経済政策を行えば年金も破綻しない」などと話した。

キーワード
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年金”底上げ”実現は/国庫負担は

基礎年金の底上げについて詳しく見ていく。公的年金は、基礎年金(国民年金)と厚生年金の2階建てになって支給される。1階も2階も給付の水準が抑制されている。マクロ経済スライドという措置がとられている。そのため、給付水準は下がっている。厚生年金については抑制措置が2026年に終了する。基礎年金については2057年まで続く。そのため基礎年金の底上げが検討されている。この措置を実現するため、厚生年金の積立金の一部を活用する案が検討されている。厚生年金の給付水準が一時的に下がり、将来的に国庫負担が年1-2兆円追加で必要となる。厚生年金受給者の受給額は上がると立憲民主党の山井さんがいう。厚生年金受給者の額を上げることが狙いだという。経済が好転しなくても基礎年金は上げるべきだと公明党の里見さんがいう。日本維新の会の青柳さんは、問題はこれだけでは解決しないという。将来的な消費税の増税だとのこと。田村さんは新規財源はいらないという。国民民主党の田村さんはここだけの議論になっていることが問題だという。日本共産党の小池さんは、全体の年金の1階に使うことは必要だという。正当性がある。マクロ経済スライドを止めるためにも必要だ。ただし、5年後に検討するとなる。マクロ経済スライドをいますぐに止める必要がある。れいわ新選組の長谷川さんは、マクロ経済スライドを止めないと年金への不審がますます高まるという。公費負担をしっかりと増やすべきだという。不景気だからこそ年金財政も逼迫してきた。まず景気を回復させることが必要だ。底上げすれば一番助かるのは、低年金の方、女性、若者たちだと山井さんがいう。新たな財源を入れれば国民負担が増えてしまうと田村さんがいう。基礎年金の引上げ分は国庫負担2分の1だ。中長期的にみれば受給者は減っていく。プラスマイナスを検討しなければいけないと里見さんがいう。日本維新の会の青柳さんは小手先ではなく抜本的な改革をしなければいけないという。共産党の小池さんは、国庫負担を増やす必要はあるが、マクロ経済スライドは止めるべきだという。将来的にほぼすべての人の年金が増えることになると長谷川ういこさんがいう。まず景気を回復させることを前提として、年金を考えることが基本だろう。国民民主党の田村さんが、財政検証の軸が国民に信頼されていない。そこが課題だ。財政検証も含めて議論しなければいけない。5年後の見直しでは遅い。立憲民主党の山井さんは、高額の年金をもらっている人は減るが、低年金の人は減るという。

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公明党厚生年金立憲民主党自由民主党長妻昭
厚生年金 適用拡大は

今回政府が提出した法案の柱の1つが、厚生年金の適用範囲の拡大。厚生年金に加入する人を増やすことで多くの年金を受け取れる人を増やすのが狙い。いわゆる年収106万円の壁を撤廃し、企業規模の要件も10年後になくすことが明記されている。適用範囲の拡大が行われた場合、新たに約200万人が厚生年金の加入の対象となる見込みだという。青柳仁士は、一体どういう日本社会を作りたいのかのビジョンが全く無い、これでは働き控えはなくなりませんよなどとコメント。田村まみは、分かりにくさを解消するのも必要だったと思うなどと話した。山井和則は、方向性は賛成だがセットで小規模事業者や中小企業への財政支援をやるべきだと考えているなどと考えを示した。田村憲久は、適用拡大はバランスを考えるところまで細部を検討しないとなかなか難しいなどと述べた。小池晃は、物価を上回る賃金上げの鍵を握っているのは中小企業で直接支援が必要で、最も効果的なのは社会保険料の事業主負担の軽減などと意見を話した。長谷川ういこは、今回の厚生年金の拡大に伴い負担が増える人を増やしてはいけないという考えを示した。里見隆治は、大きな助成金を出ししっかりと事業主を支援することで適用拡大を後押ししていきたいなどとコメントした。

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れいわ新選組公明党厚生労働省国民民主党日本共産党日本維新の会立憲民主党自由民主党
年金制度 課題は

年金制度 課題は。里見隆治氏は「就職氷河期世代が10年後に年金受給者世代に入っていくことを見据えて今から手を打つべき。就職氷河期世代がしっかり収入を確保いただくための政府与党一丸となっての対策を進めてきたが、これを加速化していくことも大事なことだと思う」、小池晃氏は「最優先にやらなければいけないのはマクロ経済スライドを止めること。就職氷河期世代にとっても一番打撃になる。最低保障年金制度を作ることも必要だと思う」、長谷川ういこ氏は「年金の底上げは必要だが、奨学金をチャラにする、消費税廃止、一律10万円給付といった対策で支えていかないといけないと思う。自民党の今の経済感覚を変えてもらわないといけない」、田村まみ氏は「マクロ経済スライドの調整期間を早期に終了させるのは大前提だと思うが、これが一本打法になっていることは課題だと思う。就職氷河期世代の正規雇用の登用は増えている実態があるので、三大部分のところの新たな制度もそこの世代に特化したような制度を作るべき」、山井和則氏は「とにかく基礎年金が3割下がるのは致命的。就職氷河期世代の基礎年金・厚生年金を底上げしないとこの先は始まらないと思う」等と話した。

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マクロ経済スライド公明党国民民主党就職氷河期世代江藤拓石破茂自由民主党
年金制度改革 今後の協議は

自民・田村氏は今後の協議について「適用拡大の議論を進めるとともに、第3号被保険者についても見直す必要がある」などと話した。れいわ・長谷川氏は「積極財政による経済政策をやらないと年金制度改革はできない。そのことを引き続き訴えていく」などと話した。共産・小池氏は「積立金の活用および高額所得者の保険料の上限を引き上げることなどを徹底して審議する必要がある」などと話した。国民・田村氏は「雇用や財政も含めた全体議論が必要」などと話した。公明・里見氏は「障害等で最後まで働けない人のために第3号被保険者は必要になってくる。運用面も含め議論したい」などと話した。維新・青柳氏は「日本の年金制度は崩壊寸前なので抜本的な見直しが必要」などと話した。立憲・山井氏は「基礎年金底上げの修正案をなんとしても今国会で成立させたい」などと話した。自民・田村氏は「日本の年金は修正賦課方式。間違った見方が広がっているのでそこは正しく説明していきたい」などと話した。

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