クローズアップ現代 #5110 貧困から抜け出せない 手軽な“働き方”拡大の陰で…
支援団体は毎週食料の配布イベントを行っている。コロナ禍では1日300人程度だったが今では900人以上が並ぶようになった。食料配布に通う31歳の男性は、大学卒業後に正社員として印刷業やIT企業などで働いてきた。2年前に職を失い、貯金を崩しながらなんとか生活をつないできたが、貯金が少なくなる中で頼ったのはスポットワーク。体調がいいときに利用しているが、収入は月約5万円ほどにしかならない。もう一度正社員として働きたいと考えているが、スポットワークでしのげていることで今の生活から抜け出せなくなってしまうのではと不安も感じている。
貧困に陥る人の中には安定した住まいを持てず漂流生活を余儀なくされている人もいる。先月まで愛知で住み込みで働いていた男性は、収入が低く将来に不安を感じて新たに東京で仕事を探そうとやってきたばかり。友人宅などを転々としながらスポットワークで日々を食いつないでいる。実家はパートで働く母親の収入しかなく、実家に戻るのも現実的ではないという。
ある支援団体が生活困窮者の住まいの状況を聞き取ったところ、ここ数年決まった住まいがない若者が急増している。このNPOは20年ほど前から生活困窮者の支援を行っているが、ここ数年は若者からの相談が多い。理由は、親世代が就職氷河期にあたり非正規雇用などで収入が不安定だったことが影響しているとみている。
