2026年4月7日放送 19:33 - 20:00 NHK総合

クローズアップ現代
貧困から抜け出せない 手軽な“働き方”拡大の陰で…

出演者
桑子真帆 
(オープニング)
広がる“令和の貧困” 仕事・住まいを転々と…

新しい形の貧困が拡がり始めている。スポットワークだけで生計を立てる人、決まった住まいを持たない人も。なんとかしのげていることで公的な支援が受けづらい実態も見えてきた。働き方が多様になる中で広がっていた新たな貧困。何が起きているのか。

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大阪府大阪駅愛知県新宿南口交通ターミナル福岡県
オープニング

オープニング映像。

#5110 貧困から抜け出せない 手軽な“働き方”拡大の陰で…
広がる“令和の貧困” 仕事・住まいを転々と…

支援団体は毎週食料の配布イベントを行っている。コロナ禍では1日300人程度だったが今では900人以上が並ぶようになった。食料配布に通う31歳の男性は、大学卒業後に正社員として印刷業やIT企業などで働いてきた。2年前に職を失い、貯金を崩しながらなんとか生活をつないできたが、貯金が少なくなる中で頼ったのはスポットワーク。体調がいいときに利用しているが、収入は月約5万円ほどにしかならない。もう一度正社員として働きたいと考えているが、スポットワークでしのげていることで今の生活から抜け出せなくなってしまうのではと不安も感じている。

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新宿区(東京)

貧困に陥る人の中には安定した住まいを持てず漂流生活を余儀なくされている人もいる。先月まで愛知で住み込みで働いていた男性は、収入が低く将来に不安を感じて新たに東京で仕事を探そうとやってきたばかり。友人宅などを転々としながらスポットワークで日々を食いつないでいる。実家はパートで働く母親の収入しかなく、実家に戻るのも現実的ではないという。

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大阪府愛知県東京都福岡県

ある支援団体が生活困窮者の住まいの状況を聞き取ったところ、ここ数年決まった住まいがない若者が急増している。このNPOは20年ほど前から生活困窮者の支援を行っているが、ここ数年は若者からの相談が多い。理由は、親世代が就職氷河期にあたり非正規雇用などで収入が不安定だったことが影響しているとみている。

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POSSE
スタジオトーク

決まった住居や定職がなくスポットワークに頼った人たちが漂流しているという実態が見えてきた。貧困の支援に携わるNPO法人の渡辺さんは「家族に頼れない若い人たちが増えていて、精神疾患を抱えて相談に来られる方が増えている。メンタルを崩していると正社員として就職することが難しく、カジュアルに働けるスポットワークに依存せざるを得ない若者が増えている」と話した。2018年の東京都の調査では住居喪失・不安定就労者が都内で約3000人いるという結果が出ていて、国も今後実態調査をしたいとしている。生活保護受給は20代の単身世帯が25年前と比べて約7倍になっている。しかし、所得が生活保護水準にあり実際に受給している人は約2割程度にとどまっている。公的支援につながらない若者が多いことに厚生労働省も問題意識を持っている。

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POSSE厚生労働省東京都
広がる“令和の貧困” 支援にどうつなげる

都内で広がっている支援策の1つ「緊急お助けパック」はその日の宿泊場所がない人向けに、1泊分の宿泊チケットや非常食、モバイルバッテリーなどが入っている。これを若者がアクセスしやすいバーやカフェなどに置かせてもらっている。支援策を始めた佐々木さんは自らもかつて貧困h状態に陥っていたが、支援団体につながったことで生活保護を受給して救われた経験がある。佐々木さんは「緊急お助けパック」に使用する際には佐々木さんの団体に一度連絡をもらうことにしている。若者の中には生活保護を受けることに抵抗感がある人が少なくない。佐々木さんは丁寧に聞き取りを行うことで精神的ハードルを取り除き、生活保護を受ける権利について説明している。

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トイミッケ台東区(東京)生活保護緊急お助けパック

最低限の生活を保障してくれる生活保護だが、制度の詳細を知らないためにつながることができない人もいる。生活保護の相談にも乗っているホームレスの支援団体に20代の男性が訪ねてきた。男性は長年両親から虐待を受けていて、4年前に家を飛び出しスポットワークなどでしのいできたが定職に就くためには決まった住まいが必要だと悩んでいた。生活保護を利用すれば家族に知られるのではと恐れていたという。生活保護は原則、養ってくれる家族がいれば受けることはできない。そのため、申請の際には役所から家族に確認をする必要があるが、家族からの虐待や音信不通などの理由が認められれば家族に連絡をする必要はないことになっている。

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大阪府生活保護
スタジオトーク

若者を救う支援策として、生活保護だけではなく生活困窮者自立支援制度というものもある。一定の収入や貯金があるものの困窮している人に対して就職活動を条件に家賃を補助するもの。周記者は「この制度を活用することにもハードルがある。かつては働く場所がそもそもないということによる貧困が問題になっていたので就労支援は有効な対策だったが、今はそもそも働くことが難しかったり、スポットワークでしのいでる人が多いため、こうした支援がマッチしなくなってきている実態がある」とした。渡辺さんは「支援現場としては生活保護を使っていくしかないのが現状。ただ、いわゆる水際作戦と言われる対応、首都圏だと特に多い貧困ビジネスのような説明をされて諦めてしまうことが多い。こうした膿を改善していくことが重要。また、物価高で生活保護を受けている方からの相談も多い」などと話した。

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生活保護生活困窮者自立支援制度

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