- 出演者
- 桑子真帆
オープニング映像。
- キーワード
- JX金属
夏に向けてエアコンの需要が高まる中、銅の高騰が国内メーカーをじわじわと追い詰めている。ある大手電機メーカーは原材料価格の高騰を受け、去年、一部の製品の値上げに踏み切った。その要因の一つが銅。コストの上昇を受けて銅に代わる素材の検討も始めた。簡単には代えの利かない銅。銅の価格高騰の背景にあるのは世界的な需要の拡大。電気自動車の他、AIの普及に伴って急増するデータセンターなどに大量に使われるようになり、世界中で激しい奪い合いが起きている。銅を採掘する産地でも異変が。世界の生産量の4割近く占める南米。急激な需要の拡大で世界中の資源会社の競争が激化。大型の優良な鉱山はほぼ開発され、今後の生産量の減少が危惧されている。
アフリカ南部のザンビアには世界の銅生産量の1割相当が埋蔵されているといわれている場所がある。その名もカッパーベルト(銅の地帯)。面積は九州にほぼ匹敵する。先月、日本の商社やメーカーなど約20社がこの地を視察。カッパーベルトは銅含有率が世界の産地と比べて高い傾向が分かっている。カッパーベルトにはすでに各国が進出し始めている。中でも20年以上開発を進めてきたのが中国。中国に負けじとカッパーベルトを狙うのがアメリカ。米中の後を追う日本は効率的に銅の鉱床を見つけるため衛星画像を活用している。HISUIから送られる画像を経済産業省が所管する法人が日々解析。さらに、現地には強力なパートナーも。ザンビアの地質調査所の研究者の多くが日本の教育・研修を受けている。ここでは15年に及ぶ日本の支援で衛星画像だけでは分からない地盤や地質調査を行い、毎年、地質図を作成している。日本は最新の地質図を他のどの国よりも早く入手することで銅をめぐる情報戦を有利に運ぼうとしている。
カッパーベルト開発には「開発期間の長さ・莫大な費用」「政治体制・法制度の不安定さ」「輸送の困難さ」という難しさも存在する。58年前、日本はオールジャパンでカッパーベルトの鉱山開発に着手したことがある。しかし、43年前に撤退している。そのため、民間企業はアフリカではビジネスが難しいというトラウマになって残っているという。
