ひるおび JNN NEWS
この夏、北海道から新潟県に、井手裕彦さんがやってきた。元大手新聞社の論説委員。長年日本人抑留問題に取り組んできたジャーナリストだ。シベリア抑留の陰にモンゴルが隠れたという。モンゴルはソ連の要請で対日参戦。1万4000人の日本人捕虜を貰い受けた。日本人は施設の建設などの労働を強いられ、厳しい環境下で1700人が寒さ、飢え、伝染病などで死亡した。井手さんは現地で、軍医らが記した379人ぶんの死亡記録を発見した。日本政府も手にしていないものだった。井手さんは抑留犠牲者の最後の情報を集め、遺族にその情報を届けた。小黒良作さんの叔父小黒赳さんはモンゴルで犠牲となった。叔父小黒赳さんはモンゴルの収容所で木材伐採作業をしていたという。遺族を探し出すのは簡単ではない。それでも井手さんは全国へと足を運ぶ。