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武田真一が、気になるニュースの中の人に会いに行く。今回のテーマはキャベツ高騰。銚子市は日本有数の水揚げ量を誇る漁業の町。銚子市は夏は涼しく、冬は温かい海洋性の気候で、キャベツの栽培に適したエリア。中でも、4月から6月に出荷する春キャベツの生産量は日本一。取材に応じてくれたキャベツ高騰ニュースの中の人は坂尾さん。合計4ヘクタールで東京ドーム1個分ほどの畑で、キャベツを育てる農家の12代目。種を植えてから1ヶ月程度で苗を作り、それを畑に植え直す。出荷できる大きさになるまでおよそ3ヶ月から4ヶ月ほどかかるという。1日に3人で3200個収穫することもあるという。
武田真一さんが人生初のキャベツ収穫。抜く作業を行い、根元に並行に切り込む。出荷する基準は、丸く固く実がつまったもの。1玉1.3kgほどのものを選んで収穫する。8玉を収穫した。最盛期は1人1日1000玉以上収穫するという。例年はこの時期1列100玉以上のキャベツがほぼすべて収穫できる状態になっている。昨年12月は降水量が少なく、1月は気温が高かったことなどから、菌核病が例年より早く発生している。農協によると、被害は出荷量全体の3割にのぼる。坂尾さんの農家では出荷量は10分の1程度になっているという。
中の人に聞いて分かったキャベツ価格高騰の理由「産地リレーに隙間」。産地リレーとは、冬は暖かい場所、夏は涼しい場所と異なる産地をリレーして出荷することで年間通して安定して野菜を供給する仕組み。今シーズンは異常気象の影響などで12月の収穫量が激減。次の生産地の出荷が始まるまでの間、産地リレーが途絶える隙間ができてしまったという。そのため、市場に出てくるキャベツの量が減少し、価格が高騰。さらに他の経費も値上がりしているという。様々な経費が値上がりしたことで、農家の経営は厳しいという。収穫された野菜はまず農家が卸売市場に出荷。競りにかけられ、収穫量や需要などに応じて仲卸業者が価格を決定。仲卸業者から買った小売店やスーパーは販売費などに加え、お店に出す小売価格を決めている。農家に入る収益は競りで決まった価格。自分たちで作ったものの値段を自分たちで決められないのが農家にとって悩みの種という。
坂尾さんはキャベツ高騰の現状に対し、自分でキャベツの価格を決めて売る「産直販売」を行っている。値段は年間を通して1玉300円。坂尾さんは「農業体験を実施している。生きていくために必要な野菜を作るために一緒に農業やろうみたいな」などと話した。2024年の農家の倒産件数は過去最多の87件。遠回りだとしても若い世代の農家を増やす努力が必要。出荷できない規格外キャベツにも注目。売っても利益にならないため、収穫すらせずに畑で潰す農家も少なくないという。規格外キャベツと餃子を商品化し、ネットで販売している。銚子市のふるさと納税返礼品にもなっているという。他にも1玉分まるまる低圧力で絞り出したキャベツ100%ジュースなど、オリジナル商品を販売している。
坂尾さんオススメのキャベツ料理、キャベツステーキ。まず、6から8等分したキャベツを油をひいたフライパンに置き、50ccほどのお水を入れて3分から5分蒸し焼きにする。焼色がつくまで両面蒸し焼きにしたら仕上げにごま油と塩をかけて完成。武田真一さんは試食して「キャベツの食べ方の中で一番美味しいかも」などとコメントした。武田さんは続けて「反省しました。今まで値札しか見ていませんでした。生産者は出荷して終わりと思われるのが一番さみしい」などと話した。