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今夜のテーマは”砂”。鳥取県が近年進める地域資源を生かした新たなビジネスチャンスの創出とは。先月、鳥取砂丘に隣接する施設で国内初の月面探査ローバー技術を競う全国大会が行われた。競技は障害物を自律的に走破する自律走行ミッションや月面での資材輸送を模擬した無人建設ミッションなど複数のミッションの達成状況を競う。なぜ国内初の大会を鳥取で開催したのか。その理由が鳥取砂丘にあった。砂丘のきめ細かい砂や起伏に富んだ地形が月面環境と酷似しているとして砂丘に月面を模した実証フィールドを整備。今回のような学生チームによる大会の開催をはじめ、国内外の企業・研究者が交流する拠点としての役割を担い始めた。鳥取県は宇宙産業創出の取り組みを2021年から開始。鳥取市内の金属加工会社は県の後押しもあり、超小型人工衛星のボディーや国際宇宙ステーションで使われる器具の部品の製造を始めた。これまでは自動車関連部品などを製造していたが、コロナ禍で一時仕事が激減。しかし、宇宙ビジネスの推進をきっかけに市内の若手人材も新たに入社するまでに。雇用機会の創出に加え、鳥取に拠点を置く宇宙スタートアップも登場。まだ取り組みを始めて4年だが、地域資源を活用した宇宙ビジネスは地域の未来を担う産業の1つに成長しつつある。鳥取県・井田課長補佐は「実際に人が移住したり、企業が拠点を移すことも目標だが、その手前に鳥取県とご縁ができ、関係人口が増えていくと地域にプラスになると思っている」と話した。