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一部の物質が有害とされる有機フッ素化合物のPFASについて国が全国の水道水の検出状況を調査した結果が初めて公表された。環境省によるとPFASは1万以上の種類がある有機フッ素化合物。かつて幅広い製品に使われ、古い泡消火剤などに含まれているほか、この物質を扱っていた精密機器の製造工場などが排出源になるとされている。今回の調査対象は有害性が指摘されるPFASのうちPFOSとPFOAで、国は健康に悪影響が生じないと考えられる水準として暫定目標値を設定している。2020年度から23年度の4年間で国の暫定目標値を超える濃度が検出されたのは14か所だが、いずれも水源を切り替えるなどの対応がとられ現在は目標値を下回っている。2022年度に浄水場の水から暫定目標値の28倍に当たる高濃度のPFASが検出された岡山県吉備中央町では今週、全国で初めて公費による血液検査が始まった。検査を行っていなかったり、回答がなかったりした所は簡易水道を中心に全体の4割に上っていて、検査の徹底が課題となっている。国は今回の結果も踏まえ、暫定目標値を法律で検査や改善が義務づけられる水質基準に引き上げるかどうか検討することにしている。京都大学の原田浩二准教授
は、暫定目標値を超えていなくても近い値が検出されているところや急にPFASが検出されるようになったところもあり、新しく汚染が入ってくる事も考えられるとしている。