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東日本大震災からあさってで14年となるのに合わせ、震災をテーマにした著名な詩人の作品を集めた企画展「海、山、人、黙す−震災と言葉」が都内で開かれている。企画展は日本近代文学館が毎年この時期に開いていて、ことしは直筆の詩や短歌、俳句など約30点が展示されている。中村稔さんがことし1月に書いた「早春の岸辺で」という詩は、福島第一原子力発電所の核燃料デブリを擬人化して「ぼくもこんな有様で見苦しい限りだ」などと表し、長引く廃炉作業の現状を伝えている。去年11月に亡くなった谷川俊太郎さん直筆の詩「かなしみ」は、震災以前に書かれた作品だが、「あの青い空の波の音が聞えるあたりに何かとんでもないおとし物を僕はしてきてしまったらしい」といったフレーズなど、震災を経ることで感じ方が変わるとして紹介されている。