NHKスペシャル 驚異の庭園 美を追い求める 庭師たちの四季
日本庭園の一つの集大成である桂離宮は八条宮家の別荘として造影されてから400年、創建当時の姿を今日に伝えている。日本庭園の最高傑作として海外でも知られ、ランキングでは毎年2位。足立美術館と人気を二分している。桂離宮では造園会社は毎年入札で決まる。筆頭庭師・亀井さんは宮内庁に採用された技官で、毎年顔ぶれが変わる庭師たちに桂離宮の庭造りの流儀を伝えている。冨永さんは弟子で、1人の師匠に1人の弟子がつくことで技を伝授していく。御幸道の両側にはかつてスギゴケが生い茂っていたが徐々に姿を消し、現在はわずかしか残っていない。今は黄緑色のハイゴケが一面を覆っていたが、このところはハイゴケすら枯れてしまうことが多くなった。福井県立大学の大石教授の調査によれば、京都市内の20の苔庭のうち14の庭でコケが消えるなどのダメージが確認されたという。都市化の進行によるヒートアイランド現象が主な原因とみられている。