NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
佐賀県武雄市では、出会いの場に恵まれない人たちの結婚を自治体が後押しする取り組みを全国に先駆けて行っている。今年度は9月までの半年間でお見合いが398組、利用者を面談した件数は593件。いずれも過去最多だった昨年度を上回るペース。2010年、少子化対策の一環で設立された“お結び課”。全国の独身の人たちに門戸が開かれている。唯一の条件は1対1のお見合いを武雄市で実施すること。費用は自分たちのドリンク代だけ。最大の特徴は、市の担当職員が利用者と面談を繰り返して本心に迫り、登録された中から相手を紹介すること。一般に利用されるマッチングアプリや婚活パーティーは、結婚相手を利用者がそれぞれに自分で探すスタイル。お結び課も当初は婚活パーティーの開催が中心だったが縁結びにつながらないケースが多かったという。お結び課が利用者にふさわしい相手との仲を取り持つ形式となり、実績が飛躍的にアップした。最近は近くの市や町に加え、東京など県外からの利用も増加。武雄市お結び課・森一也課長は、武雄市で行うお見合いが武雄を知る第一歩になればと考えている。武雄市は婚活支援を通じて全国から移住者を増やしたいという思惑もあるという。また、武雄市の取り組みを視察した福岡県朝倉市が朝倉縁結び課を立ち上げるなど、全国的にもモデルケースの1つとなっているよう。