報道特集 (特集)
古松園・岩戸顕園長の面接を受けていた無期懲役囚の住まいを訪ねた。保護観察中の彼は、1Kのアパートで暮らしている。生活保護は1か月10万5000円。家賃4万円で残りの6万5000円が生活費。事件を起こせば再び無期懲役囚として収監されてしまう。彼の服役中の映像だ。40年近い刑期は、技術を高め備前焼の名人と呼ばれるほどの腕前だった。いま暮らす部屋には自分が作った備前焼が飾られていた。無期刑については10年を経過したのち、仮に釈放することができる(刑法第28条)。法律ではこう定められているが、厳罰化が進み千葉刑務所での無期懲役囚の仮釈放はこの3年で僅かに1人だった。死刑を免れても、仮釈放を目標に最低30年以上の刑期を受けなければならない。令和4年の無期懲役囚は約1700人。仮釈放の平均刑期は45年を超えていて、終身刑化に拍車がかかっている。