イット! 戦後80年 いま、平和ですか
戦後初めての天皇家による沖縄訪問は、沖縄本土復帰から3年経った1975年7月。当時皇太子だった上皇さまと美智子さまだった。太平洋戦争では、激戦地となった沖縄。18万人以上が犠牲となった。県民の間には、皇室に対し複雑な感情が残っていた。ひめゆりの塔訪問の際、過激派2人から火炎瓶を投げつけられる事件が起きた。上皇さまはその夜、沖縄の苦難の歴史を思い、これからもこの地に心を寄せ続けていくと談話を発表した。翌日も予定を変更せずに、慰霊の旅を続けられた。上皇ご夫妻は、豆記者たちを毎年、静養先の軽井沢などに招かれ、交流した。豆記者は、沖縄の小学5年生から中学生が夏休みに東京で記者の仕事を体験するというもの。交流は、皇太子時代のご一家に引き継がれ、2004年には、陛下が幼い愛子さまとともに豆記者たちと懇談された。次の世代にしっかり繋ぐという思いのもと、早くから愛子さまをこの場に伴われてきた。2016年には、当時中学3年生の愛子さまが同年代の豆記者たちと懇談。このとき、豆記者として参加していた金城さんと岸本さんは、優しいオーラを感じた、目線を一緒にお話してくださったなどと話した。懇談後、庭でバレーボールをすることになり、陛下はすべてのグループを回って、バレーボールに参加されたという。2022年、両陛下が再び沖縄を訪問された際には、宿泊先のロビーで出迎え再会するなど交流が続いている。金城さんは、今回初めて沖縄を訪問される愛子さまに対して、沖縄の方言である「ゆいまーる」、「ゆい」は結ぶ、助け合う、「まーる」はつなぐという意味、ゆいまーるの心というものを愛子さまにも感じてもらいたいなどと話した。天皇皇后両陛下と愛子さまは、あす沖縄へ出発される。