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南極で観測を続けるのは、未来予測をするのに必要な過去のデータを集めるため。「観測隊は、500年後の地球はどうなるのかをできるだけ正確に予測するために必要なデータを集めるという壮大なミッションに取り組んでいる」と隊長。隊長によると「調査で特に重要なのは氷床の下の氷を取ること」「その氷には、太古の地球環境の情報がタイムカプセルとしてとじこめられている(約11万年周期で温暖期と寒冷期を繰り返している、現在よりも気温が高い時期があった、など)」とのこと。
隊長のはなしのつづき。「氷床深くの氷を採掘するのには、掘削装置を設置しておこなう」「過去2回おこなっていて、2回目の調査(2007年)では、3035メートル下、約72万年前の氷を採取した」「現在3回目の採掘調査中で、今回は100万年前の氷を目指したい」「どういうメカニズムで寒い時期から暖かい時期になるかわかれば、地球温暖化が進むときにどういう風になるか予測できる」など。
国立極地研究所の話を聞いた。「南極の氷が白いのは、降り積もった雪が圧縮して氷になったから」「降った時の空気がそのまま含まれる」「雪が圧縮して凍るまでには数千年数万年かかる」など。
観測隊の設営に関する話。「昭和基地では雪を溶かした水を循環利用している」「週1回バーがオープンする」「酒は共同購入で飲み代は無料」。
国立極地研究所の話のつづき。「南極の面積は日本の約37倍」「氷の暑さは平均約2000m、最高氷厚約4800m」「地球上の氷の90%が南極にある」「年間100ギガトン(日本で使われる生活用水約7年分)の氷が流出している」。なお、氷が減少するメカニズムについては調査中。
国立極地研究所の話のつづき。「どこの国にも属さない南極には、29カ国約80の基地がある」「夏でも氷がとけない困難な場所にある昭和基地では、1957年に出発した第2次観測隊のとき、氷が厚くて船が基地に入れず、第1次のときに連れて行った樺太犬(タロ・ジロら)を放置してしまった(そのときの話を映画にしたのが1983年公開の南極物語)」「初期の頃、南極に色々な動物を連れて行った」「南極に行った猫の名はたけし」など。