ワールドビジネスサテライト (ニュース)
東京の明治神宮外苑の再開発事業をめぐり、国際機関や市民団体から批判の声があがる中、事業者側は工事に伴う樹木の伐採を始めた。この伐採作業は樹木の保全を求める市民の声や東京都からの要請で計画見直しを迫られ1年ほど遅れての着手となった。再開発には神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えなども含まれ、2036年に全体の整備が完了する予定で樹木の伐採や移植がされることになった。一方、市民団体は三井不動産など事業者に対し開発に伴う説明が足りないとして住民との合意形成に努めるよう求めている。また、樹木の伐採についてユネスコの諮問機関「イコモス」は計画の撤回を求める緊急要請を出していた。三井不動産などは去年、都から伐採の前に樹木の保全策を示すよう求められ今年9月に計画の見直し案を都に報告していた。見直し後の計画では3m以上の高木の伐採本数を743本から619本に減らし、神宮外苑のシンボルとなっている、いちょう並木の生育に配慮するためおよそ8mだった新球場と樹木との距離をおよそ18mとした。