約1年半ぶり 米中国防相が直接対話

2024年5月31日放送 19:12 - 19:17 NHK総合
NHKニュース7 (ニュース)

アジア安全保障会議。米国・オースティン国防長官や、中国・董軍国防相、日本の木原防衛大臣など、各国の防衛担当の閣僚らが参加する。また複数の外交筋によると、ウクライナ・ゼレンスキー大統領も参加することになったということだ。この会議に先立って会談を行ったのが、米国と中国。米中の国防相が対面で会談するのは、およそ1年半ぶり。
米中の対立が先鋭化している。中国軍は先週、台湾周辺で軍事演習を実施。有事の際に米軍に対する防衛ラインと見なす列島線を越えて模擬攻撃を実施したとしている。また南シナ海では、米国の同盟国、フィリピンの船に対して、中国海警局の船が放水銃を発射するなど、軍事力の行使には至らない、いわゆるグレーゾーンの手法で、威圧的な行動を強めている。今回の会議では、こうした中国の動きを念頭に、初めて、各国の海上保安機関の協力を議論するセッションも開かれる。米国沿岸警備隊・フェーガン長官は「中国海警局の活動は法の支配に反している」と強く批判したうえで、日本の海上保安庁などと連携を強化していきたいという考えを示した。
アジア安全保障会議。米国が台湾や南シナ海などに関与を強めているとして、中国は主権に関する問題は一歩も譲ることができない立場で、今回の会談でも平行線だったが、会談後に記者会見した中国側の報道官は、会談は双方の理解を深めるのに貢献したと評価した。中国側としては、一定の成果だと受け止めているとみられ、米国は米中の対立が続く中、強い決意で臨んだものと見られる。その結果、国防当局間の対話の継続で一致し、軍どうしの衝突のリスクを減らすための作業部会を年内に開くことで合意できたことは、一定の成果だと受け止めているはず。ただ、台湾や南シナ海を巡っては、両国の溝は埋まらなかった。米国としては、中国との対話を継続する一方で、日本をはじめとする同盟国との連携を強化し、抑止力を高めながら、中国に対応していくものと見られる。あすは日中と日韓の防衛相会談が、最終日のあさってには、日米韓3か国の防衛相会談も行われ、北朝鮮情勢を巡る安全保障協力について話し合われる予定。


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