THE TIME, (ニュース)
石破総理も出席したAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議などで参加国の多くが強く意識したのは米国のトランプ次期大統領だった。採択された首脳宣言では「自由で開かれた貿易投資の環境整備に取り組むこと」が明記され「効果的な多国間による協力が一段と重要だ」として、関税の引き上げなど保護主義的を強めるものだった。また日米韓3か国の首脳会談では1対1の首脳外交を好むとされるトランプ政権が来年1月に発足するのを前に、安全保障や経済などの分野で新たに3か国による協力の枠組みを設置することを決めた。一方中国との首脳会談で習近平国家主席は停止している日本産水産物の輸入再開や中国で日本人学校の男子児童が殺害された事件への対応を巡り日本側に歩み寄る姿勢を見せた。これについて日本の政権幹部は中国側が日本と一定の関係を築いている姿をトランプ氏に見せる狙いがあったのだろうと話す。各国がトランプ氏を意識した外交を始める中、今夜からブラジルで開かれるG20サミットで石破総理がどのような存在感を示すことができるのかが注目される。