イット! (ニュース)
政府が2回目に放出を予定している備蓄米の入札がきょうから始まった中、1回目に放出された備蓄米について、JA全農系列の全農パールライスはすでに首都圏の一部店舗に出荷を開始していることがわかった。ブレンド米などとして店頭に並び始めているとのこと。別の大手卸業者はあすにも出荷を始め、早ければあさってに店頭に並ぶとしている。そんな中、創業90年の老舗米店で「米屋ですが米ありません」などと記された張り紙が掲げられ、一時閉店に追い込まれる事態となった。まつもと米穀は年間300トンの米を取り扱ってきたが、必要な量を仕入れることができなくなり、一時閉店を余儀なくされたという。閉店に伴い、従業員5人を解雇したという。これまでこの米店は近隣の農家を中心に、直接米を購入していたが、去年秋から農家が取引のなかった業者に米を売るようになり、仕入れができなくなったという。社長は備蓄米が調達できないか関係業者に打診したが、めどが立たなかったという。佐賀県の農家では1月、突然見知らぬ人物が現れて米を買いに来たという。米不足は日本酒づくりにも大打撃を与えている。山形の東の麓酒造のブランド米を使用した「つや姫なんどでも」の仕込みで使うつや姫は年間でおよそ9トンに及ぶ。東の麓酒造の新藤栄一は「このまま高値が続くと全ての商品を値上げせざるを得なくなる」などと話した。