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佐藤佳乃さんは育児と介護両方に直面した生活を送っている。母親が2年7か月前に脳出血で倒れ失語症と右半身まひの後遺症が残った。その時まだ息子は1歳だった。ベビーカーや抱っこひもで息子を連れながら母の病院で話を聞いたり洋服を届けたりとダブルケアの生活となった。体力や精神面など負担が大きいダブルケアが今増えているという。佐藤さんは介護休職中、夫は遅くまで仕事をしているので夜も佐藤さんが1人で育児をしており、子供を保育園に送ったあと週に2回ほど実家へ両親の様子を見に来ている。身体的な介助は主に佐藤さんの父が行い、週に1度訪問看護師とのリハビリのほか言葉や会話の練習も一緒にしている。佐藤さんは金銭管理など生活のサポートのほか外出時の付き添いも行っている。精神的負担も大きく、佐藤さんは親が老老介護の状態というのが頭の中に必ずあることが大変だと話す。佐藤さんはダブルケアになってからNPO法人 てとてと陽だまりで月に一度開催されるダブルケアカフェに参加している。代表の植木美子さんは、晩婚化・晩産化が一番大きな要因で、増えているし増えていくと思うと話した。また一人っ子やきょうだいが少ない家庭が増えることで介護の負担が大きくなったり高齢化で介護が長期化するなどダブルケアになる要因は様々。このカフェに来るのは今現在ダブルケアしている人だけでなく、過去に経験した人もおり心に溜め込んでいた気持ちを話せてありがたいという。佐藤さんは行政で介護と子育ての話をできるところが一本化されるといいと思うと話した。