NHKニュース7 (ニュース)
全国のスーパーで今月8日までに販売されたコメの平均価格が前の週より48円値下がりした。競争入札で売り渡された備蓄米は今月4日から5キロあたり税込み3400円に。4月の価格から200円の値下げとなった。値下げに踏み切ったのは近隣スーパーでの銘柄米などの価格動向が理由とのこと。随意契約の備蓄米の影響は一部銘柄米にも。福岡県広川町の米の卸売会社では取引価格の急激な下落を実感している。中でも大きく変化しているのが卸売会社どうしでコメを融通し合うスポット取引の価格。令和6年産のコシヒカリが60キロあたり先月は5万円近くだったのが最近は3万5000円台まで下落した。一方、備蓄米を購入できないスーパーではコメの売上が減少。専門家は「これまで高いけどまがりなりにも売れていたコメが随意契約の備蓄米が並ぶことでいま買わなくてもいいんじゃないかという感覚に変わり小売店が価格を引き下げざるを得なくなる」と指摘した。一部の農家から実態に合っていないのではないかと指摘があったコメの作柄などに関する統計について政府は見直す方向で検討。きょう、小泉農相は「コメの作況指数の公表を廃止する」と発表した。