新美の巨人たち 新美の巨人たち
鎌倉は市街地を山が三方から囲んでいるのが低い山の連なり。この地形が、鎌倉特有の風土と文化を育んできた。やつと呼ばれる谷に禅寺がいくつも置かれている。その中に臨済宗の古刹の明月院も。都心から1時間足らずの鎌倉駅。5分も歩けば道すがらに明月院が。明月院の境内は細長く、やつの奥へと伸びていく。両側は山で、ところどころに崖もみられる独特の景観で、明月院の美しさはこの地形と匠に共存することで保たれている。参道の手前で近藤サトが気づいたのは、山からの絞り水をひいてできた小川。この水こそ、明月院の美にとって欠かせないもの。