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神奈川県相模原市に住む70歳の狩野さんは、半年前、末期がんと診断された。完治は難しく、現在は、痛みを取り除く治療を行っている。損害車の買い取り・販売を行う会社「タウ」が運営するボランティア団体「願いのくるま」は、終末期患者が望む場所に車で連れて行くサポートを行っており、この6年間で、約70件の願いを叶えてきた。訪問診療の医師から、この団体を知った狩野さんは、学校用務員として、病気になる前まで勤めていた町田市立町田第五小学校の卒業式に行きたいと依頼した。狩野さんは、6年前に赴任し、子ども達にも親しまれていた。去年10月、背中に痛みを感じ、末期の大腸がんだと診断され、骨などにも転移していた。入院中には、全校児童500人以上から手紙が届いた。狩野さんは、卒業式で、子ども達に感謝を伝えたいという。願いのくるまでは、本人や主治医からの情報をもとに、注意点などを細かく共有し、当日は、看護師のスタッフが同行し、体調に変化があれば、主治医の指示を仰ぐことになっている。卒業式当日、狩野さんは、卒業生からの手紙を持ち、車いすで願いのくるまの車に乗り込んだ。車内では、スタッフがこまめに体調を気遣った。約1時間後、小学校に到着し、狩野さんは、子ども達の出迎えを受けながら、卒業式に出席し、子ども達の門出を見届けた。式典後、狩野さんのもとには、アルバムに名前を書いてほしいと子ども達が集まってきた。狩野さんは、手紙を見せながら、子ども達に感謝を伝えた。狩野さんは、病気と闘っていく糧になるなどと話した。