ワールドビジネスサテライト (ニュース)
東京では100年に一度と呼ばれる大規模な再開発プロジェクトが東京駅周辺や六本木、虎ノ門、新宿など様々な場所で同時に進行している。品川駅周辺ではJR東日本が主導する高輪ゲートウェイシティが今週末にグランドオープンする。総事業費6000億円をかけて再開発を進め、去年3月からオフィスビルなどを順次開業してきた。スパイラル状の外観が特徴的な「MoN Takanawa」。国立競技場を手がけた隈研吾氏がデザインした地上6階、地下3階のミュージアムで、中には100帖の畳スペースもあり演奏会や茶会などのイベントが催される。最大1500平方メートルの3つのホールでは大規模な展示会やLEDビジョンを使ったライブや歌舞伎などを実施。訪問の目的になるようなミュージアムを開業することで国内外からの街への集客力を高める狙いだ。また新たにオープンする商業施設には液体窒素でジェラートを作る様子を見学できるフードコートなど実験的な店舗が入る。
JR東日本は高輪ゲートウェイだけでなく大井町から浜松町までの5駅を結ぶエリアを広域品川圏として一体的に開発。広域品川圏全体の回遊性を高めながら新たな技術やサービスを生み出すエリアにする構想。回遊性を高めるための取り組みの一つが28日から始まる高輪ゲートウェイシティと竹芝エリアを結び一般の人を乗せて運行する自動運転バスの実証実験。去年6月に本社を高輪ゲートウェイシティに移転したKDDIも開発に協力。再開発により交通量の変化が著しい街であえて実証することで自動運転の精度を高める狙いだ。また、広域品川圏を構成する5駅では来年春から新たなタッチレス改札の実証実験の準備も進めている。スマートフォンに内蔵された位置情報を高精度に計測するUWBという無線技術を使ったタッチレス改札を実現する足がかりとして、乗降客がストレスなく行き来できるとしている。さらに駅直結の施設に入居するクリニックや調剤薬局ではSuicaを診察券として利用できるなど利便性を高める。JR東日本の天内義也さんは「それぞれの駅を点ではなく面として捉え、大きな回遊をつくるのが広域品川圏のコンセプト」と説明した。羽田空港へのアクセスが良い品川は、リニア中央新幹線の開業や地下鉄南北線の延伸も予定されている。2029年度にはトヨタ自動車が京浜急行電鉄と共同開発したビルに東京本社を構える予定だ。
