Eyes on 東南アジアに残るアメリカ高金利の影響

2024年11月7日放送 6:45 - 6:48 NHK総合
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米国の中央銀行にあたるFRBが高い金利を続けてきている中で、インドネシア、タイ、マレーシアでは何れも日本と同様に通貨が下落し、賃金の動向や物価に影響したり通貨を防衛するために金利を引き上げたりと、経済活動にさまざまな影響が出ている。現地からのリポート。インドネシアのソウルフード“揚げ豆腐”の原料となる大豆は、主に米国から輸入している。ことし9月の米国の利下げを背景に通貨安の状況が落ち着き、大豆の輸入価格はこの1〜2か月で1割ほど低下。変化の兆しが見られている。一方、すぐには状況が変わらない国もある。米国の高い金利水準に対応するため、自国でも利上げを行ってきたタイでは、自動車ローンの金利も高止まり。車を所有する人の負担が増加。ローンを支払えずに、差し押さえられるケースも増えている。中古車のオークションを手がける会社では、持ち込まれる車の台数が依然として高い水準で推移。農家や商店などで利用されるトラックも多く、会社ではこうした状況はすぐには変わらないと見ている。
一方、マレーシアでは、国外に流出した働き手がなかなか戻らない状況も続いている。通勤ラッシュの時間帯には、シンガポールの職場に向かう人たちで道が混雑している。米国との金利差でマレーシアの通貨は大幅に値下がりし、隣国シンガポールとの賃金の差が拡大することにもつながった。今も高い賃金を求めて働きに出る人が数多く見られる。現地の病院では、看護師の不足が深刻化。コロンビアアジアデブラウ病院では、ことしは9月末までに看護師など70人余りが退職し、シンガポールの病院に転職した。シンガポールとの賃金差は、一時は3倍近くまで拡大。今も退職した看護師は戻らず、現地での採用は難しい状況が続いている。


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