- 出演者
- 桑子真帆
オープニング映像。
福島第一原発で海洋放出された処理水を巡り中国は日本からの水産物の輸入を全面的に禁止するなど科学的根拠を示さないまま激しく反発している。日本はこの事態にどう対処するのか。
処理水放出を巡り中国では処理水の危険を不当に煽る動画が大量に出回っている。この情報源の多くは国営のCCTVや中国共産党の機関紙など政府や党直属のメディアが関与していた。今月22日、香港は10都県から水産物の輸入を禁止すると中国は日本の水産物の輸入を全面的に停止した。中国と香港への水産物の輸出額は全体の約4割で日本にとっては大きな痛手となる。香港向けへ輸出するカキ水産加工会社・高田慎司さんは約8t、500万円相当のカキの出荷の目途がたっていない。政府は総額800億円基金に加え追加の支援策を検討、外務省は国際社会に理解を深めてもらおうとSNSで10か国語で情報を発信している。
東京大学・開沼博さんは中国の日本からの水産物の輸入全面禁止は専門家の間でもイメージはできていなかったと思う、中国国内の政治的葛藤を輸入規制という形で実現しようとしているなどと話す。安藤和馬は政府はこの事態を重く受け止めている、政府は国際社会全体に科学的根拠の情報発信を広め中国が国際的に孤立するような環境を作り出し態度を軟化させたい考えなどと話す。
福島県漁業協同組合連合会・野崎哲さんは安全性への説明に一定の理解を示しながらも風評被害への懸念を拭えない、国民全体での議論がまだ足りないのではなどと話す。これに対し経済産業省は理解を得るため説明会や意見交換を重ねるなど一定の理解を得られていると考えるに至ったなどとしている。関係者の理解なしに処分しないという約束について経済産業省・西村経済産業相は全責任を国で負って漁業者の皆さんがなりわいを継続していけるように取り組んでいくなどと話す。野崎哲さんは数十年の間に何事も起こらないのか決定してやる以上はその責任だけはずっと持ってもらいたいなどと話す。
国民の理解について開沼博氏はまずは国内での理解、私達自身も無関心になりがちだが正しい情報を受け取るなど取り組む必要があるなどと話す。