- 出演者
- 星麻琴 肱岡靖明 三宅康史 平山由佳理
オープニング映像。
30年にわたって熱中症患者を診察してきた医師は、熱中症はある一線を越えると治療をしても重症化を止めるのが難しくなると注意を呼びかけている。炎症ドミノと呼ばれ、重症化の背景にある炎症が次から次へと発生し全身に広がってしまうという。暑さで注意が必要なのは熱中症だけではない。暑さと健康の関係を研究する専門家によると、“見えにくい死亡”が発生しているという。注目したのは気温と死者数の関係。一日の平均気温が26℃を超えると死亡リスクが急激に高まることが分かっていて、暑熱関連死と呼ばれる。熱中症単体による死者の約7倍に相当。専門家はこの暑熱関連死に持病の悪化が相当数含まれるとみている。
酷暑が続く中でこれまでの夏の常識が通用しない時代になっている。三宅康史氏によると、熱中症が重症化すると特に脳に後遺症が残ることが分かっている。大脳皮質と小脳が熱に弱く、大脳皮質は認知機能の低下が懸念され、小脳は運動障害などが懸念される。暑さに注意すべき持病は、心疾患・糖尿病・高血圧・呼吸器疾患・腎疾患。
救急搬送された熱中症の発生場所は住居が4割を占める。在宅診療医によると、熱中症の最大の要因はエアコンをつけないこと。エアコンをつけない高齢者が多い理由は、高齢になると皮膚の神経が老化して暑さを感じる機能が弱まり、脳の中枢でも暑さなどを認知する感覚が衰えるため。2025年速報値によると、東京23区内の自宅などで熱中症で亡くなった人のうち8割を超える人がエアコンを使っていなかったか設置していなかったという。
三宅康史氏はエアコンを重要視している。春・秋の温度に室温を保つのがポイント。
- キーワード
- 熱中症
築52年の団地の最上階に住む男性は家の暑さに耐え難いと話す。気温34℃のこの日、設定温度27℃でエアコンをつけていてもなかなか涼しくならず。どこに問題があるのか、住宅環境を研究している専門家が調査を行ったところ、薄い1枚ガラスとアルミサッシが外の暑さを伝えやすいことが判明。さらに、天井もホットカーペット状態になっていることが判明した。
平山由佳理氏によると、エアコンが普及する前は軒を長く取って風通しに配慮した造りをしていたが、最近は建設コストを下げるなどの理由から屋根を壁ギリギリまで短くする造りになっている場合が多く、壁や窓に日射が直接当たって家の中に熱が入りやすくなっているという。平山由佳理氏は「エアコンだけに頼らず、いろんな工夫を重ねることが大事」などと話した。
熱中症対策グッズのトレンドは「身につけて体を冷却」「個人の熱中症リスクを測定」。新たなテクノロジーによる熱中症対策が増える一方で注意点も。熱中症を研究している専門家は個々の商品の効果を過信することは危ういと指摘する。建設現場で熱中症になった事例では6割以上がファン付き作業服を着ていたという調査結果もある。専門家が重視するのは休憩の取り方の見直し。各所では、気温・湿度・日差しによる熱などから算出される暑さ指数をもとに判断する対策が広がっている。
日本郵便は暑さ指数に応じて集荷や配達に制限をかけるため、指定時間どおりに届かなくなる可能性があるとしている。肱岡靖明氏は「われわれが受けてきた便利さを受けられないということを前提に、社会やわれわれの生活を変えていかないといけない」などと話した。
1週間に一度、契約者の自宅を訪ねる乳酸菌飲料の販売員。商品を各家庭に届けながらエアコンの使用状況や熱中症の疑いがないか確認している。企業としてこの取り組みを始めたのは2年前。熱中症対策に力を入れる群馬県の呼びかけに応じたことがきっかけだった。群馬県はコンビニやドラッグストアなどとも連携し、対策を広げようとしている。熱中症リスクが高い高齢者が人口の半数を占める群馬・上野村では村運営のケーブルテレビで熱中症予防のトレーニング番組などを放送している。村では今夏の救急搬送者をゼロに抑えられている。
番組では「仕事があっても生活が苦しい」という人たちの意見や体験を募集している。
関アジ・関サバで知られる大分・佐賀関。近年その漁獲量が減る中、サメの水揚げが急増している。海水温上昇の影響ではないかと指摘されている。サメの生態を調査している専門家によると、南方に棲息していたサメが北上してきているという。大分県ではサメを新たな食材として活用する取り組みが始まっている。漁場で厄介者扱いされていたサメが食材として注目され始めている。スーパーコンピューターを用いて世界の海を研究する海洋研究開発機構によると、海水温上昇が日本列島に猛暑をもたらしている要因のひとつになっているという。日本列島を猛烈な暑さが襲う中、果物への影響も深刻。モモの販売価格は10年で1.5倍になっている。全国第2位の生産量を誇る福島県。今、モモに異変が起きている。
