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オープニング映像。
バレーボール男子日本代表のキャプテン・石川祐希。18歳で「日本史上最高の逸材」と呼ばれ、19歳で海をわたりイタリア セリエAのトップチームであるペルージャのメンバーとして欧州チャンピオンズリーグを制覇。石川の背中を追ってスターダムを駆け上がったのが高橋藍。昨季日本で発足したSVリーグで初代チャンピオンに輝いた。2人がそろう日本代表は2023年に主要国際大会で46年ぶりの表彰台に上ると、2024年には銀メダルを獲得。ニッポンバレー界を変えた2人の挑戦と成長の軌跡。
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2014年、春の高校バレーで星城高校が2年連続三冠達成という、いまだ破られない記録が誕生。その中心にいた石川祐希は“日本史上最高の逸材”と称され、当時低迷していた日本バレー界の希望の星となった。中央大学に進学し、大学1年でイタリア・セリエAの強豪モデナに短期移籍。練習についていくのが精一杯だったがチームメイトは優しかった。一流選手と触れ合うなかで引っ込み思案だった石川は変わっていき、シーズン終盤には自ら教えを請う積極性を身に着けていた。その後もセリエAの舞台で学び、戦い続けた石川。2019年のワールドカップではイタリアで学んだフェイクセットを見せ、世界のトレンドを日本代表に還元。石川がチームを世界レベルへと引き上げていった。
2019年のワールドカップで石川祐希が見せた大技のフェイクセット。このプレーに感銘を受けたのが当時18歳、東山高校3年の高橋藍。ワールドカップの3カ月後に開催された春の高校バレーで高橋はフェイクセットを体現してみせた。非凡な才能を見せ春高バレーで全国制覇。一躍脚光を浴びると、その年高校生では異例の日本代表メンバーに選出。日本バレー史上最年少となる19歳で東京五輪に出場した。日本は29年ぶりに五輪ベスト8に進出したが、準々決勝でブラジルに敗戦。世界上位国との差を痛感させられた。
東京五輪で味わった世界との差。足りないものを求めて石川祐希はよりストイックな環境に身を投じていく。食事は自炊で献立は栄養摂取に特化したもの。積み重ねた筋力トレーニングと相まって体重はイタリア初挑戦時から10kg増加した。ヘルスケアも入念。高校時代からの付き合いで石川のメンテナンスを行ってきた野口トレーナーは「自分の体と向き合う時間を確保しながら良い状態を常に作って心を充実させていくというバランスが長けている」と話す。日々の行動スケジュールは分刻みで、緻密なデータ分析にも力を注いでいる。徹底した自己管理で体を磨き上げ、バレーIQ向上も加わることでさらに進化した石川は2020年から4シーズン所属したミラノで不動のエースの地位を築き上げた。
東京五輪を経験した高橋藍。その後は石川祐希と同じくイタリア・セリエA挑戦を決意。かつて石川も所属したパドバに入団。しかし、なかなか出場機会に恵まれずシーズン終盤にはリベロへの転向を余儀なくされた。葛藤と戦う日々のなか、目の当たりにしたのは揺るぎないプレースタイルを確立した選手たち。高橋は自分の思うままに突き進む覚悟を決めた。すると、めきめきと頭角を現し、2シーズン目は本来のアタッカーとしてレギュラーを獲得。チーム2位の300得点を記録しオールラウンドプレイヤーとしての評価を勝ち取った。セリエA 3シーズン目は格上の強豪モンツァからのオファーを受けて移籍。世界トップレベルのパワーに負けないよう肉体改造にも着手。映画鑑賞が趣味だという高橋が繰り返し見たという「The Greatest Showman」。高橋が見せてきた観衆を魅了するプレーも進化を続け、華やかなプレーは国境を超えて世界中にファンが増え、インスタグラムのフォロワーは270万人超。石川祐希と雑誌「anan」の表紙も飾った。
2023年のパリ五輪予選で出場権を獲得。2人は期待に応え、来たるべきパリ五輪に備え再び海を渡った。五輪前最後のシーズン、ミラノで4年目を迎えた石川は不動のエースとしてチームを牽引しリーグ3位に導いた。高橋も新天地モンツァでスタメンを手にし日本人19年ぶりのファイナル進出を果たした。キャリアハイとなる結果を残した2人はさらなる成長と自信を胸にパリ五輪に挑んだ。
石川祐希と高橋藍が挑んだパリ五輪。予選を勝ち抜き2退会連続となるベスト8に進出。準々決勝では世界ランク2位のイタリアを相手に2セットを奪ったが、あと1点が奪えず逆転で第3セットを落とすとそのまま敗退となった。石川は「1点を取ることに視野が狭くなり、あの場面を心の底から楽しめている自分はいなかった。やっぱりそこなのかな。そういう考え方も持つべきだったかなとは思いました」と振り返った。再び足りないものを求めて高橋はセリエAを離れ日本で新たに発足したSVリーグに参戦、サントリーサンバーズでリスタートを切ると、高橋はチームを初代チャンピオンに導き、チャンピオンシップのMVPにも輝いた。コート外でも活動の幅を広げ、ことし5月には生まれ故郷・京都の文化観光大使にも任命された。
石川祐希はセリエAのトップチーム・ペルージャに移籍。シーズン最初の国内大会では優勝に導くパフォーマンスでMVPを獲得。そして、日本男子初となる欧州チャンピオンズリーグ制覇を果たした。石川はMVPにも選ばれ世界のトッププレイヤーに上り詰めた。
まもなく日本の舞台で石川祐希と高橋藍が相まみえる。
「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」の告知。
小泉孝太郎&ムロツヨシ 自由気ままに2人旅の告知。
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2025年1月7日(1:25)