2024年7月20日放送 4:50 - 5:20 テレビ朝日

テレメンタリー2024
「入管ドクター」

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

テレメンタリー2024
入管ドクター

間渕則丈さんの職業は医師。アマチュア無線が趣味で職場は名古屋出入国在留管理局で3年前に収容されていた外国人女性が適切な医療を受けられずに死亡した場所。去年4月に名古屋入管に来たが名古屋入管の医療現場にカメラが入るのははじめてだという。間渕さんが診察するのは名古屋入管に収容されている外国人で、日本で暮らす資格を持たずに国外への退去を求められた人たち。診察中も警備官が立ちあうという。名古屋入管に収容されている外国人は現在70人から80人で収容生活の様子は取材が許可されずに無人の部屋を撮影することも許されなかった。在留資格を失い退去を命じられた人たちの大半が出国に応じるが、しかし出国できない事情がある人や日本にとどまることを希望する人の収容が続く。3年前に名古屋入管に収容されていたウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった。体調を崩し点滴や入院を求めていたが聞き入れられず衰弱した上に亡くなった。入管庁の調査チームは当時の医療体制や職員の意識、情報共有に問題があったと指摘。当時の幹部ら四人が処分をうけたが、刑事責任は問われなかった。名古屋入管管理局の市村信之局長はこの出来事に死亡することはあり得ないとし、その診療体制も今では大きく変わっているという。

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職員の心得は3年前にはなかったもの。再発防止策の一つとして非常勤しかいかなかった名古屋入管の医師に常勤が加わった。間渕さんは全国ではじめて乗用車型のドクターカーを使用した救急救命のエキスパート。60歳を過ぎ、引退を考えていた頃に名古屋入管が医師を募集していることを知り手を挙げた。他の人がやりたがらない社会的ニーズのある仕事をやりたいと思う性分だという。名古屋入管での肩書は診療室長で身分は国家公務員。入管の医療について主任前は全く知らなかったという。まず手を付けたのは突発の事態に備えること。収容から10日以内に行われる検診は、入管に収容されはじめて疾患があることを知る人も少なくはないという。間渕さんが来てから診療室の雰囲気が変わったという。収容されている人の中に健康上の問題がある人がいない幹部に伝えるカンファレンスは平日に毎日行うという。こうした情報共有を3年前には行われていなかった。

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収容された人の命を守るには継続した診療が必要と間渕さんは言う。国は間渕さんのような常勤医師を6つの入管施設に2人ずつ。合計12人を配置しようとしている。しかし現状は4人で定員を満たしていない。不人気の主な理由は収入が減ることや一般の医療現場から離れてしまうこと。麻酔の専門医である間渕さんは技術を維持するために月に数回一般の病院で仕事をしている。海外の病院で働いた経験のある間渕さんは外国人と接する入管の仕事にも抵抗はなかったという。名古屋入管を出た一台の車は体調を崩した被収容者を乗せていた。向かったのは名古屋市内の総合病院で運ばれた男性は一ヶ月前に収容されたあとに十分に食事をとることができなくなり歩くことも出来なくなっていた。原因不明の食欲不振で間渕さんの判断で大病院の医師にみせて意見を聞くことにした。男性には専門的な栄養管理が必要と判断しこのまま入院することに。あの日入院したセガワ・コスマさんは入院の2週間後に退院したが収容は困難と判断され一時的に収容を解かれる仮放免になっていた。収容され食事が通らなくなり、母国ウガンダの政情不安で父が殺害され兄弟も行方不明になっているという。2015年に観光ビザで来日し難民認定を求めているが認められずオーバーステイの状態が続いている。セガワさんは知人の支援をうけながら病院でリハビリを続けている。市村さんは入管管理局の状態について外国人を管理するのが仕事で、それを重点的にするのが仕事という認識があったという。間渕さんは医療知識もない職員が外国人を管理をしている状態に医師であれば明らかに様子がわかる。それをここにとめていたのは問題だったという。

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ウィシュマさんが死亡して3年、入管の責任を問う声はやまない。同じ日には入管医療に関する勉強会が行われていた。現在全国に4人しかいない常勤医師のうち3人が集まった。間渕さんは恩師からかけられた言葉を紹介し、外国人の医療・人権を守ることは結果的に日本という国を守ることになるとしたが世界に向け恥ずかしくない日本の入管医療を展開することが日本が世界の国の中で確固たる地位を得ることになると言われたという。収容と一体になっている入管医療には、他に医療現場にはない難しさがある。被収容者が意図的に食事を取らない拒食もその一つで拒食している男性は仮放免を求め、収容を解かれるまでは食事をとらないと宣言した。自分は拒食しているから水は飲まない、だから薬も飲まないという。処方した脚の塗り薬を使用しているか確認すると男性はもらっていないと不満を口にした。なぜくれないのか?と訴える男性。塗り薬について調べると使えるように準備をしていたが男性から使いたいという申し出がなかったと入管管理局側は説明している。男性の仮放免を認めるかの検討会が開かれ、その後の取材で男性は今年6月から始まった管理措置精度で収容を解かれたことがわかった。被収容者に医療について聞いてみると不満はないとした人はいた一方で、診察を希望しても1週間程度かかり内視鏡の検査をしてくれないという意見も。指宿弁護士は入管管理局についてブラックボックスになっていて中では人権侵害や差別を中でやっている。それを明るみにしないことが今の入管のやり方を維持するための不可欠な条件だとした。間渕さんは入管管理局のブラックボックスが少しずつ透けて見えてきていると語った。

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(エンディング)
エンディング

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