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オープニング映像。
青森県十和田市で街並みに魅入られ、10年前に60歳にして十和田市にやってきた医師がいる。十和田市立中央病院の総合診療科の水野隆史医師。地域の中核を担うこの病院は様々な患者が運ばれてくる。十和田市で発生した殺人未遂事件。刃物で刺された女性が運ばれていた。駆けつけた若手の医師が対処する。水野医師は還暦で医師免許を取得した異色のドクター。2015年に第2の人生として歩みはじめた医師の道。定年制度が見直される中で、生涯現役を掲げ奮闘する古希までの10年をおった。水野医師は兵庫県生まれで福井県育ち。東京大学農学部を卒業し、55歳まで農林水産省で官僚をしていた。医師を志したきっかけは、偶然目にした記事。宮城県に住む女性が62歳で医師免許を取得した。このことがきっかけで医師になりたいという思いが日に日に膨らんでいった。そして、その思いを妻に打ち明けた。医師になることを決意すると、仕事を続けながら50歳にして勉強の日々を重ねた。しかし、筆記試験に通っても面接試験で年齢という壁が立ちはだかる。それでも挑戦を続け、5年間で50校の大学を受験。50歳で金沢大学医学部に合格した。2015年に60歳で医師免許を取得した。
水野医師は7年前から訪問診療に力を入れている。赤崎キヨエさんは歩行困難になる病を患っているという。1年後キヨエさんの病気は進行し、話すことができなくなっていた。キヨエさんは夫と二人暮らしで、高齢者が高齢者を支えている老老介護になっている。2年後にキヨエさんは81歳になったが足は曲がったままの状態に。しかし1週間後にキヨエさんは亡くなった。水野医師は時に無力さを感じながらも、訪問診療の道を歩み続けてきた 。
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水野医師は古希を迎えた。出勤して最初の仕事は看取りだったこの日。朝からフル回転で働き、昼間に少しだけ仮眠するようにしている。仕事が入り、休めないことも。70歳になったこの日に契約更新も行った。そして、訪問診療では思いがけないことも。施設に入所している中山艶子さんが呼吸停止をしたという。認知症の患者だったが、亡くなった。一ヶ月前の生前の艶子さんは元気な様子をみせていた。
仙台富沢病院の安積雅子医師は86歳。この日、医師生活最後の日を迎えていた。62歳11ヶ月で医師免許取得。水野医師が医師を志すきっかけとなった女性であこがれの人の今をその目に焼き付けた。安積さんは病気をしたというが思うように働けなっていくなかで、この時が限界と感じたという。51歳の主婦が医学部受験への挑戦を初めてから35年。安積医師の引退を機に水野医師に思いを綴った。徐々に筋肉が痩せて動かなくなっていく病気のALSを患う平舘文昭さん。妻は何を考えているか夫はわからないが水野医師のギャグに笑うという。
エンディング映像。