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オープニング映像。
2019年、TBSの久保田智子さんは母親になったが、娘と血の繋がりはなく、「特別養子縁組」で家族になった。国内では年間約600件の特別養子縁組が行われている。「生みの親」の存在をどう伝えるか久保田さんは悩んでいた。
TBSの元アナウンサー・久保田智子さんは4歳の娘・はなちゃん(仮名)のママ。久保田さん夫婦とはなちゃんに血の繋がりはなく、特別養子縁組で家族になった。「生みの親」との親子関係はなくなり、戸籍上も「育ての親」の子となる。久保田は特別養子縁組を選択したことを様々なメディアで発信している。38歳で結婚した夫の平本典昭さんは不妊症と診断された久保田から特別養子縁組を提案された。最初は戸惑いがあったが、特別養子縁組について学んでいくことで徐々に受け入れることができたという。2019年、2人の元に生後7日のはなちゃんがやって来た。特別養子縁組は6か月以上の養育期間後に家庭裁判所の審判が確定して成立する。久保田夫妻ははなちゃんが来て10か月が経った頃に確定し、戸籍上も親子となった。生みの親が自分で育てたいと思い直したときは、親の元へ帰されてしまうという。はなちゃんが2歳半を過ぎた頃から、生みの親の存在を伝え始めた。子どもに生い立ちを伝える「真実告知」は幼いうちから自然な形で行うことが望ましいとされる。久保田は「生みの母」という言葉を使っている。自然に言おうとすればするほど上手くいかないと語った。久保田は特別養子縁組の家族のつどいに参加した。長男は出産し、長女を特別養子縁組で迎えた家族は手作りの絵本で真実告知をしたという。子どもたちが別のフロアで遊んでいる間、親だけで真実告知について語り合った。田中さん夫婦は4歳の娘・あいちゃんを3歳で家族に迎えた。
田中さん夫婦の娘・あいちゃんは3歳で家族になった。特別養子縁組の対象年齢は原則15歳未満までだが、新生児が多い。あいちゃんには3歳まで過ごした家の記憶があり、「パパとママのうち」と呼んで、「自分のおうち」とは言わなかったという。一緒に暮らし始めてから半年が経った頃、お母さんから生まれたかったと話すようになり、赤ちゃんごっこが始まったという。田中さんは隠さず逃げずに向き合っていきたいと語った。
りなさん(仮名・20代)は出産直後の娘を育ての親に託した。父親にあたる人には話せず、1人で悩んだ末、千葉市で活動する民間団体に連絡したという。1歳になるまでは団体から娘の写真が毎月届いた。「娘には嫌いとか必要ないとかっていうわけで託したんじゃないよと言いたい」と語った。この団体は生みの親と育ての親・双方の支援をしている。育ての親の希望者への研修を見せてもらった。特別養子縁組は民間の事業者や児童相談所などが縁組の斡旋を行う。厚生労働省は斡旋事業者に対し、縁組に至った経緯がわかる記録を「永年保管」するよう求めており、この団体では生い立ちに関する資料を厳重に保管していた。
特別養子縁組の家庭で育ったみそぎさん(仮名・20代)が真実告知を受けたのは高校生の時だった。父親が怒った拍子に口を滑らせてしまったのがきっかけだった。色々なことを思い出して納得したが、情報開示請求をしても得られる情報がほとんどなく、精神的にしんどい時期もあったという。生後まもなく置き去りにされ、乳児院で保護されたことがわかった。
今年の夏、久保田智子さんは特別養子縁組した長女・はなちゃん(仮名)を連れて実家に帰省した。母親とは子育ての話題になった。久保田は仕事復帰の際に特別養子縁組について自らの考えを語った。その動画を見て息子を託した「生みの親」が久保田に連絡をくれた。
かおりさん(仮名・24歳)は4年前に特別養子縁組で息子を別の家族に託した。待望の妊娠だったが、マタニティブルーになってしまい、夫から耐えられないから離婚か中絶を迫られた。産みたかったので離婚して出産し、乳児院に預けて産後1か月で働いたが、息子の幸せを考え悩んだ結果、生後5か月で特別養子縁組を選択した。息子の近況は全く知らないという。
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- 特別養子縁組
久保田智子さん夫婦は特別養子縁組した娘・はなちゃん(仮名)の誕生日に向けて準備を進めていた。家族のアルバムを作り、初めて生みの母の写真を見せることに決めた。はなちゃんは誕生日の後もアルバムを見ていた。
エンディング映像。
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2023年12月4日(1:28)