今回のゲストは南野陽子さん。近年は大河ドラマに出演するなど俳優として活躍。デビューから38年経ってもファンを引き付ける魅力のルーツが明かされる。

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南野さんは自身のルーツが明らかになることについて「ドキドキしてます」と話した。

オープニング映像。

南野陽子さんは昭和42年、兵庫県の生まれ。南野さんの父方の先祖は明治の頃、兵庫県前坂村で馬喰として富を築き豊かに暮らしていた。明治45年、借金が元で一家は大阪へ夜逃げ。大阪に出た際、「ナンノ」だった姓を「ミナミノ」に変えたという。貧しい環境で育った祖父・兼松は小学校を卒業後、製紙工場に就職。機械整備の技師となり昭和5年に川添シヅ子と結婚。6年後に陽子の父・英夫が誕生した。兼松は尼崎市に引っ越し、昭和14年に洋食店を開業したが時代は日中戦争へ突入。あっという間に店は傾き、昭和20年、兼松は41歳の若さでこの世を去った。シヅ子は女手一つで必死に家族を支え、成長した英夫は中学卒業後、尼崎の食品香料の会社に就職した。英夫は働きながら近畿大学二部の夜間学校にも通い、仕事と学業の両立を成し遂げた。

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自身の名字が元々「ナンノ」だったことについて南野さんは「知らなかった」と驚愕。アイドル時代の愛称がそのまま名字だったことに今田さんも「すごい運命」とコメントした。

南野さんの母方・高田家のルーツを探る。明治時代、高田家が暮らしていたのは現在の京都府左京区。陽子の曽祖父の亀次郎は時代に先んじて洋服の仕立てを学び、明治45年、妻とカナダへ移住。5人の子どもは京都の実家に預けたままだったが、大正14年、カナダでテーラーとして成功した父の後を追いかけ、長男の清太郎が妻・トクと移住した。日系人差別の被害に遭うなど一家は逆風に立たされたが清太郎とトクは地道に努力し地元の人々にも受け入れられるようになった。昭和4年、世界恐慌が発生、さらにその後太平洋戦争が勃発し、日系人の居場所はカナダになくなってしまう。妻子を先に日本へ帰し清太郎はカナダで人の輪を広げようと努力を続けたが、昭和16年家族を思い、断腸の思いで帰国を決断した。

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カナダで成功していた母方の祖父について南野さんは「そこに飛び込んでいける人だった。そこもなんか気づいたところもあるかなと思う」と話した。

陽子の祖父・清太郎はカナダから帰国後、大東亜物産という商社に就職。日本の軍政下にあったフィリピンのマニラで働くことになった。昭和18年、陽子の母・久美子が日本の地で誕生。清太郎はマニラでカナダと同じように自由に輪を広げ働くことを夢見たが、徴用され軍属となってしまう。昭和20年、マニラで市街戦が始まり軍に所属していた清太郎は赤痢で死去。享年47歳だった。清太郎が久美子を抱き上げることはなかった。祖母のトクは生涯独身を貫き、女で一つで子どもを育て上げた。高校を卒業した久美子は高田香料に就職。南野英夫と出会い、3年後の昭和40年に結婚。2年後に待望の第一子・陽子が誕生した。高校在学中にスカウトされた陽子は父譲りの根性と母譲りの愛嬌でトップアイドルへの道を駆け上がった。

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南野さんは「母を見てると明るくケラケラした人だったんで、わりと人を明るくさせるような空気があった人だから母からそういうところも受け継いだのかなとも思いながらみてました」と話した。

陽子の母・久美子は平成23年に享年68歳で死去。母方の祖父・清太郎の異国との小さな架け橋になろうという思いは孫の陽子に受け継がれた。今年1月、陽子は日カンボジア友好70周年親善大使に任命された。

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