イタリア・ベネチアに伝わる海と島の物語を紹介する。

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ベネチア（イタリア）

5月、イタリア・ベネチアの海ではヴォガロンガというボートレースが行われる。ヨーロッパ中から約1000槽のボートが集まり、手漕ぎにこだわる背景には環境汚染防止というメッセージがある。サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会では古代ローマ建築に影響を受けたパッラーディオの特徴が見て取れる。また、ティントレットの「最後の晩餐」も掲げられている。トルチェッロ島には緑豊かな風景が広がり、かつて、恋人を殺された娘が悪魔の力を借りて恋人を蘇らせたものの、代償として赤子の魂を要求されたという言い伝えがある。悪魔はクリスマスになると島内の橋を彷徨うらしい。島にある教会はサンタ・マリア・アッスンタ大聖堂で、ベネチアで最古。かつては人が往来していたが、マラリアの蔓延などで衰退し、人々は他の島へ移住した。

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傾いた鐘楼が立っているのがブラーノ島。色彩豊かな家が広がり、名産品は手編みの白いレース。島の隣はマッツォルボ島で、高級リゾートとして知られる。18世紀のプレイボーイ、カサノヴァの邸宅がある。サン・ミケーレ島はベネチアの人々が永久の眠りにつく場所で、棺が運び込まれる時に門が開かれる。新型コロナウイルスで亡くなった人々も葬られている。海を挟んだ向こう側はイタリア・ベネチア本島。

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