2023年7月28日放送 16:05 - 16:49 NHK総合

京コトはじめ
火災よけを祈る 愛宕(あたご)詣(まい)り

出演者
森田洋平 茂山逸平 八木透 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。今回のテーマは「愛宕参り」。

オープニングトーク

今回のテーマは「愛宕参り」。ゲストは狂言家の茂山逸平、八木透。愛宕詣りの札について茂山逸平は「実家にも稽古場にも、住まいにもあります」などと話した。八木透は「この御札は特に飲食店や商売をしているお家はけっこう目立つところに貼ってある。京都ではいろんなところで見かける。山鉾にも貼ってある」などと話した。愛宕詣りの魅力について紐解いていく3つのポイントは「火災除けを祈る愛宕詣り」「一日で銭日分のご利益 千日詣り」「暮らしに根付く愛宕信仰」。

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火災よけを祈る 愛宕詣り
LIVE 京都 右京区

愛宕詣りの出発地点である一の鳥居から中継。参詣する人たちが一服する場所となってきた茶屋。ここのお茶には、塩漬けの桜の花が入っていて、塩分の補給になっている。後ほど、参詣する人たちへのおもてないしについて紹介する。

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右京区(京都)愛宕詣り
火災除けを祈る 愛宕詣り

京都の北西に位置する愛宕山は古くから霊山とされ人々の信仰を集めてきた。標高924m、その頂きにあるのが愛宕神社。火災を防ぐ神を祀る社として信仰を集めたのは約400年前と言われている。過去、京都は何度も大火に見舞われた。そこで火事に合わないよう神に祈る愛宕詣りが人気を集めるようになった。京都の火を扱う場所に必ずといっていいほど見かけるのが「火迺要慎」の札。これは愛宕神社が授けた防火の札だった。茶の湯で使われる釜を制作される工房。三代目の吉羽與兵衛さんは毎年、欠かさず愛宕詣りを続けてきた。仕事前には職人全員で、愛宕の神に火の安全を祈る。吉羽與兵衛さんは1年の無事を感謝しこの年も愛宕詣りにでかけた。当日の朝、吉羽さんは、工房の札を丁寧に剥がし、愛宕山へと向かった。吉羽さんと一緒に参拝するのは吉水輝忠は茶道表千家の宗匠。3歳になる息子を連れていた。三歳参りといわれ三歳になるまでに参拝すれば、一生火災に合わないとされている。吉羽らは二の鳥居から4時間近くかけて本殿に到着した。吉羽さんは祈祷を受け、次の1年の息災を祈願。朝剥がした御札を神社に納め、新しい札を授かった。

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茂山逸平は「お子さんを背負って上がるのは大変そう。3歳までといわずすぐに行ったほうがいいですね」などと話した。愛宕山はもともと修験道の道場として開かれた霊山。京都の人たちにとっては一番馴染みの深い山と言ってもいいという。愛宕山には昔、白雲寺という寺があった。そこの御本尊は「勝軍地蔵」だった。戦国時代になると多くの大名が戦に勝ちたいという願いから「勝軍地蔵」に厚い信仰を寄せた。江戸時代になると戦がなくなり、修験者が火の信仰を庶民に広め歩いた。それが現在にまで繋がっているという。

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一日で戦日分の御利益「千日詣り」

愛宕神社には「千日詣り」という行事がある。7月31日の夕方から翌日未明にかけて参拝すれば1000日分のご利益があるとされてきた。千日詣りは料理人にとっても大切な行事。日本料理店の料理長、山本智史さんは入店以来毎年欠かさず「千日詣り」を続けてきた。千日詣り当日、神社に明かりが灯った。参道の入り口には続々と人が集まってきたそこには山本智史さんの姿もあった。2時間で本殿に到着、山本さんは自分の店だけではなく近所に配る札も含め10枚の札を授かった。午後9時30分、境内では護摩焚き神事が始まった。午前2時、千日詣りの締めくくり、鎮火神事が行われた。

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火災除けを祈る 愛宕詣り

千日詣りはコロナ禍において中止されていたが、今年は4年ぶりに31日の夜の参拝が再開される。23日の朝から1日の早朝まで幅を持たせて行うという。千日詣りはもともと旧暦の6月24日だった。夜中に信じが行われることについて八木透は「単純に昼間は暑すぎるからだと思う」などと述べた。千日詣りがいつから始まったかはわかっていない。

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愛宕街道 老舗茶屋のおもてなし

愛宕詣りの休憩所となってきた400年続く茶屋から中継。愛宕詣りは一の鳥居を出発点として山を登っていく。茶屋の中に入るとみえてきたのは「おくどさん」。京都ではカマドのことをおくどさんと呼んでいる。参詣する人たちに作っている「鮎の茶漬け」や「しんこ」を紹介した。しんこは江戸時代から続く愛宕詣りの名物のお菓子だった。

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火災除けを祈る 愛宕詣り

鮎の茶漬けについて八木透は「ほんとうに美味しい。濃い味なので汗をかいた時に塩分を取れる。そういう意味ではエネルギーの素ですね」などと話した。

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暮らしに根付く愛宕信仰

愛宕詣りの翌朝、吉羽與兵衛さんは神社で授かった火迺要慎の札を工房に貼った。料理人の山本智史さんは札を近所に配り歩いていた。参拝した人が札を配り防火のご利益の輪が広がっていく。

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火災除けを祈る 愛宕詣り

愛宕詣りは代参といいグループの代表者がお参りして、みんなの分の御札などを受けてきて配るというのが京都の北部などでは続いている。愛宕神社は全国約900社ある。全国各地に愛宕詣りのような信仰がある。京都の人にとって愛宕詣りとは?と聞かれ八木透は「人々のもっとも切実な願いを叶えてくれる神さま」などと述べた。

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