- 出演者
- 大浜平太郎 児嶋一哉(アンジャッシュ) 伊沢拓司
国立がん研究センター中央病院では新しい研究が進められている。ここに設置されているBNCTとは、中性子とホウ素の核反応を利用し、がん細胞を破壊する治療法。患者にはホウ素の入った薬を投与して中性子線を照射し、ホウ素を取り込んだがん細胞だけを破壊するという仕組み。これにより正常な細胞への影響が非常に小さく治療できる。生涯でがんにかかる確率は約2人に1人とされる日本。今回はがんと向き合う専門家が集結した。
オープニング映像。
がん支援相談センターでは年間8000人の相談者が訪れる。がん専門相談員の坂本はと恵さんは、がん患者のサポートや治療に役立つ情報を広める活動を行っている。医療の翻訳家、市川衛さん。難しい医療をわかりやすく伝える活動を行っているジャーナリスト。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さん。医療のお金に関する様々な悩みの解決策を提案する。特にがんに対して自身のがんの経験から経済的な備えの大切さを訴える活動を行っている。東邦大学医療センター大森病院の松田尚久教授は、日本で最もかかると言われている大腸がんの早期発見、早期治療に日々尽力している。
坂本さんは医療のあり方が昔と大きくかわったと話す。昔は数週間入院しながら治療が必要だったものが、現在はがん患者の平均在院日数が9.7日と短縮されている。市川さんは、がんは治りやすい病気になってきていると話し、実際にグラフでは死亡率が年々減ってきている。中でも早期発見が難しく生存率が低いと言われる膵臓がんは、胃カメラを利用した遺伝子検査で早期がんを高精度で診断できる方法が新たな可能性として期待されている。日本の検診は対策型と任意型がある。対策型は公的な予防対策として行われるため、公的資金が適用される。一方任意型は死亡リスクを下げるために行われる強化検診のため、基本的には全額自己負担となる。その中、がん検診は何を受ければよいのか。市川さんは、過剰診断がんといった見つけるべきではないがんも場合によってはあり、選ぶことが重要と話す。さらに松田さんは、日本人が検診に対するリテラシーの低さから、早期で発見すれば治るということを広めないといけないと話す。
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がん検診はどうすれば行くのか。黒田さんはがん保険で所定5大がんの検査を受けて、その後精密検査を受けたら給付金がもらえるという保険がある。市川さんは陽性になった人に精密検査に行ってもらうことに力を入れたほうが亡くなる方を減らすのに効果的なのではと述べた。黒田さんはマンモグラフィーをはじめて受けたことでがんを発見。お金がないからこそがんを早く見つけて治療したほうがお金がかからないと訴えた。松田さんは胃の内視鏡検査は広まってきていると話す。さらに大腸内視鏡検査は1回検査すると、10年分くらいの効果があると言われている。
もし自身や家族にがんが見つかった時に重要になるのはがんの告知。治療が難しい場合はがんの告知を避けるケースもあたそうだが、基本的には患者本人への告知を推奨している。そこで重要なのはその後なぜ自分がこの治療をうけているのか知っておくことが重要。そしてがん患者の意思と医者とのコミュニケーションのとり方について、医師だけではなく相談員や看護師に伝えれば医療者間で共有され、治療の方向性を変えることもあると話す。がん相談支援センターでは、あくまでも医師にも患者にも中立だと伝えているという。そして松田さんは、がん患者と家族とで意見が分かれてしまう懸念もあると話した。
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もし身近な人ががんになったとき、よくあるのが家族間で意見が分かれてしまうこと。黒田さんは自身の経験談から、非常時だからこそ自身の意見が言い出せる場であるし、後から振り返ってベストを尽くしたという想いは残り、だからこそ最終的になくなったとしても満足だと話す人が多い印象があると話した。坂本さんはこれを愛のすれ違いと呼んでいると話した。
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