2023年8月23日放送 4:10 - 4:20 NHK総合

時論公論
処理水放出決定へ 理解は得られたか

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(時論公論)
処理水放出決定へ 理解は得られたか

今日の関係閣僚会議で24日からの処理水放出が決定した。岸田首相は原発を視察し、全漁連会長とも面会し関係者の一定の理解を得たと判断し放出を決めた。関係閣僚には安全性の確保・風評被害など漁業者に寄り添った対応を徹底するよう指示した。放出決定へ反応は様々である。福島第一原発では毎日90トンの汚染水が発生している。処理水としてタンクに134万トンを保管し来年2月以降、タンクが満杯になる予定。政府は今後、燃料デブリの保管スペースも必要でタンクの増設はできないとしている。処理水は放射線のエネルギーは比較的弱く濃度が低ければ健康への影響は考えられず、基準の40分の1以下に薄めて放出する計画。IAEAは国際的安全基準に合致し環境への影響は無視できるとの報告書を公表した。政府は関係者の一定の理解を得られたとし放出決定とした。しかし現場の漁業者からは政府との信頼関係は深まらず放出を受け入れられないと反発の声も多く上がっている。政府・東電は2015年に関係者の理解なしに処分しないと約束している。現場の反対の声は科学的安全と安心感は別物という点が大きく関係している。現場漁業者は安心感が確保していないと風評被害を懸念している。福島沿岸漁業は事故後、検査して魚を出荷しても安心できないと消費者が敬遠される風評被害を受けている。それでも販売促進活動を続け一昨年から本格操業へ移行し水揚げは事故前の2割にとどまり増やそうと努力している。消費者の安心がなければ再び魚が売れなくなることを懸念している。政府は800億円の基金に加え風評対策の予算を確保する方針や被害が出れば東電が賠償するとしている。漁業者の願いは持続可能な漁業である。風評被害が出ない対策を行うべきで消費者への周知こそ注力するべきである。1500回以上の説明会は関係者向け中心でありCM・ウェブ広告は一方通行であり消費者が安心感をもつまで繰り返し対話することが求められる。

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ユン・ソンニョルラファエル・マリアーノ・グロッシー全国漁業協同組合連合会国際原子力機関坂本雅信岸田文雄東京電力福島第一原子力発電所
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