2023年11月11日放送 4:10 - 4:20 NHK総合

時論公論
地震後の病院機能維持に必要なことは

出演者
中村幸司 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(時論公論)
地震後の病院機能維持に必要なことは

厚労省の調査結果では、全国8000余りの病院のうち、建築基準法の耐震基準を満たさない病院は20.5%だった。災害時に重要な役割を担う「災害拠点病院」「救命救急センター」などに限ると耐震化率は95%。厚労省は今回の調査で初めて、建物の免震構造の有無を調査。基準を満たしたのは全国の病院では8%、拠点病院では20%余り。耐震基準を満たしていないと地震で壊れる恐れ。満たしていても柱が損傷する恐れ。免震構造では損傷のほか、室内の揺れによる被害なども最小限に留められる。16年熊本地震では熊本市民病院のうち、耐震基準に不十分だった北館は壁などに損傷。患者310人は転院や帰宅に。19年、免震病院に再建された。

キーワード
厚生労働省熊本市民病院熊本県高田明

文部科学省は学校施設の耐震性について、基準の1.25倍以上の機能を持たせるよう通知。国などの重要な官庁施設について国土交通省は、耐震性を通常の1.25倍ないし1.5倍以上にするという基準を設けている。一方で病院では、耐震性の強化を求めるのは国立大学病院、公立病院などに限られる。厚生労働省は古い病院の建て替えに重点を置いて対策。免震を採用するのは病院や設置者の判断に限られるため、機能維持を促す制度が必要との見方も。トルコ・シリア地震では、発生10年前の時点で病院新築時には免震構造が義務付けられていて、免震病院のみ機能を維持できていた。今後、国などには「建て替えの促進」「耐震性の調査」「免震構造を促す支援制度」などが求められる。

キーワード
シリアトルコ厚生労働省国土交通省文部科学省
(エンディング)
エンディング

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