- 出演者
- 池上彰 宇賀なつみ 北斗晶 田山涼成 遠藤章造 カズレーザー 上村ひなの(日向坂46) 松田好花(日向坂46)
使用済み油から燃料に使えるものを抽出しており、日本でも使われている。ANAやJALでは従来の燃料に混ぜて使用している。また再生可能なディーゼル「RD」を西武バスは去年7月から一部のバスに使用している。
使用済みの油が地球にやさしい理由は、通常のジェット燃料は石油を加工して二酸化炭素を排出するが、食用油は植物油などが原料ため加工して二酸化炭素を排出しても、それをまた植物が吸収してくれるため結果的に温室効果ガスの排出を削減することができるという。そんなバイオ燃料が地球に優しい燃料として世界が注目している。そのため使用済み油の価値が昔と今で違うという。これまでは使用済み油を業者にお金を払って回収してもらってそれを飼料にしていたが、今は回収する業者がお金を払って使用済み油を買い取っている。2021年度には事業系廃食油について日本国内で発生した量の約3割を輸出しているという(全国油脂事業協同組合連合会)。一方で使い終わった油がお金になったことで天ぷら油泥棒も出ているという。
人口1万人あたり、電気自動車を最も保有しているのは岐阜県。東京都は保有台数では1位だが、人口1万人あたりでは32位。岐阜は山間部が多いなか、ガソリンスタンドが減少し、県内の道の駅に電気自動車の急速充電器を設置している。電気自動車の充電器が多いところは滋賀県。充電器が設置される施設では小売店や外食店が多く、敷地が広い上、買い物や食事中に充電できるという。
リチウムイオンバッテリーの火災は2020年度、1万2765件にのぼった。モバイルバッテリーやスマホ、ドローン、電気自動車などに内蔵されている。バッテリーの品質が悪かったり、純正の充電器を使っていないなどして火災が発生するという。また、熱を持ったバッテリーを冷蔵庫などで冷やすと、膨らんだり、煙が出る可能性がある。国が定める安全基準の検査に合格したことを示す「PSEマーク」、モバイル機器の安全向上に取り組む団体が自主的なガイドラインの試験に合格した製品に表示する「MCPCマーク」があるかチェックすること。ただ、使い方を誤れば出火の可能性がある。
災害時、SNSを利用する際、「だ(誰がいっているか)・い(いつ言っているか)・ふく(複数の情報をチェックしたか)」に気をつけること。熊本地震の際、動物園からライオンが脱走したというデマが投稿され、投稿者はのちに逮捕された。22年、台風15号により静岡県が深刻な水害に見舞われたと画像が投稿されたが、画像はAIが作ったもの。
ツイッターを運営しているのはイーロン・マスク氏が取締役などを務めるX社。また、同氏の7番目の子どもにもXの文字が使われている。
来年秋、マイナンバーカードに統合される健康保険証。現在も、従来の保険証とマイナ保険証では医療機関での受診料が異なり、マイナ保険証を使った方が初診も再診時も安くなっている。
- キーワード
- 個人番号カード
「無料化されるのは92年後」と今年発表された日本の交通網は、高速道路。池上は、高速道路は借金をして道路を造り、通行料で回収できたら無料化するという仕組みで造られたと説明。だが、通行料は新たな高速道路の建設費用に充てられ、今回で10回目の無料化までの期間延長が行われた。さらに、無料化が92年後になった大きな要因は、老朽化による修繕費の増大だという。
- キーワード
- 東名高速道路
去年、過去最多を記録した女性が狙われやすい犯罪は「盗撮」。去年の盗撮行為の検挙件数は5737件(出典:警察庁)。原因はスマホの普及以外にもあり、防犯・調査・ペットの監視用などとして販売されているものを盗撮に悪用する人がいるという。先月、国会では盗撮を取り締まる「撮影罪」の新設を決定。同意のない性的目的の撮影が取り締まりの対象になる。だが、防犯・調査用カメラの販売は法規制できない。
防犯カメラの技術は年々進歩し、警察の捜査でも使用。最近では、歩き方で人物が特定できるまで技術が進んでいる。2~3歩の映像をAIで判定するという。さらに、安倍元総理銃撃事件を機に警備・警戒体制が強化され、警察庁に要人・皇室の警備・警護担当の警備2課が新設されたが、岸田総理の襲撃事件が発生してしまった。池上は「新しい技術やサービスが生まれる一方、要人や国民を守るためにどうしたらいいのか、大変難しい問題。警察側も対応が迫られている」と話した。
続いては会社・働き方に関するアップデート。いま増えている倒産の理由は何?上村は、物が売れにくい世の中だから、新型コロナなどの影響だと思ったと答えた。倒産の理由で増えているのは人手不足。松田だけがアップデートしていた。カズレーザーは、コロナ禍の支援が終了し物価高が重なったと日経で読んだというと、池上はこれからそうなりそうだと言う話だと説明した。帝国データバンクによると、今年4月の人手不足による倒産は30件。建設業とサービス業が多くなっている。今後増えると見られている倒産の理由が、融資を返せないで倒産が増えてくるかもしれないと見られている。そしてGWに韓国客が復活したというニュースもあったが、その裏で人手不足で困っていたところもあるという。今一番働き手が足りないとされているのが、トラックドライバー。来年4月から働き方改革関連法で、時間外労働の上限規制が物流業界に適用されるといい、これまでの行政指導が罰則付きの法律になるので一段と人が足りなくなるという。トラックドライバーの労働時間を増やしているyわたしたちがやりがちなこととは?再配達が過重労働の原因になっている。今は働き手を集めることが難しいと言われる時代。人手不足の対策になると言われているのが次のアップデート。
- キーワード
- 帝国データバンク
いま注目されている「おてつたび」とは?おてつたびは旅行をしながら人手不足のところで短期で働くこと。観光地の人で人手不足の対策に有効と言われていて、マッチングサービスだと池上彰が説明した。旅行者は旅先で稼ぐことができて、宿泊先は用意してもらえる、などと説明していた。
- キーワード
- おてつたび
最近増えているリファラル採用とは?自社の従業員から友人・知人を紹介してもらうこと。なぜリファラル採用が注目されているのか。企業には、仕事内容を理解してもらいやすい、離職率が低い、コストが削減できるなどのメリットがある。その一方で社員が協力してくれるのか、大人数の採用には不向きなどのデメリットもある。そこでリスキリングという人材確保の仕方も注目されている。従業員の配置転換を行いたい企業などで有効な方法と言われている。デジタル化などで必要な人材が変化してきているということ。
「日経平均株価が高値を更新しているが、景気が回復している感じはない。ではどうして高値になったのか?」という問題が出された。正解は、「海外からの投資」や「円安」によるもの。
- キーワード
- 日経平均株価
池上彰が景気とは無関係に株価が上がっていることについて詳しく解説した。現在は円安のため海外の人にとって日本の株の値段が下がっているため買いやすくなっているのが基本的な理由だが、円安の他に「消去法」という理由もある。成長を見込んで中国に投資していた投資家が、コロナでの中国経済の落ち込みや、共産党の方針の変更でお金が引き出せなくなるなどのリスクを憂慮し、代わりとして日本に投資していると言われている。さらに、「企業の努力」という理由もある。東京証券取引所が日本の企業に株価が安すぎるので株価を上げる努力をするように号令をかけた。これを受けて企業は自社株買いなどを行い、結果として株価が上がったということ。さらに、「バフェット効果」もある。世界一の投資家であるウォーレン・バフェットが来日して、日本の株を大量に買ったと発表したため、それに世界中の投資家が続いていったということ。日銀の植田和男総裁は記者会見で「株価の上昇はバブルか」と問われ、「そうじゃない。日本企業への期待で上がっている」などと答えたという。バブルではないと知った投資家はまだまだ株価が上がると思い、投資をしていくことも考えられる。
2000年の約9倍の価格になっているものが金で、世界一金がとれるのは中国となっている。2位はオーストラリアで3位はロシアとなっている(U.S.Geological Survey -Mineral commodity summaries2022-)。金の上昇の理由は、国際情勢で戦争が起きると金の値段が上がるという。ロシアの中央銀行が金を買っており、ウクライナに軍事侵攻した際にロシアに対してアメリカが経済制裁をしたがロシアにしてみればアメリカのドルを持っていると経済制裁でそれを引き出すことが出来なくなるため金で持っていれば大丈夫ということで金の値段が上がっているという。
世界の国名についてアップデート。去年トルコが国連で使う国名を変更することが認められた。それがテュルキエ。この国名変更は英語表記に問題があり行われた。トルコを英語表記にすると「Turkey」だが「七面鳥」または「ひどい失敗、馬鹿者、愚か者」という意味にもなってしまうためエルドアン大統領が国のブランド価値を刷新するために改称した。日本では「トルコ」を継続するという。
近年で変わった世界の国名を紹介した。オランダの語源となった「Holland」(ホラント)は西部にある地域の名前のため、2020年に「Nederlanden」(ネーデルラント)に一本化し、オランダとは呼ばなくなった。グルジアは2015年にジョージアになった。2019年に「在外公館名称位置給与法」が改正され、国名表記の「ヴ」が廃止された。セントクリストファー・ネーヴィスはネービス、カーボヴェルデはカーボベルデに変更された。スワジランド王国はエスワティニ王国に変更された。ビルマは1989年にミャンマーに変わっている。