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オープニング映像。
殿堂入り発表の前日、シアトル・マリナーズでインストラクターを務めるイチローは練習をしていた。実査しにプレーを見せて指導したいというのがイチロー流。日本のプロ野球で7年連続首位打者。日本人野手として初のメジャーリーガーが誕生した。キャンプが始まって“日本帰れ”と毎日言われたという。2000年代前半、メジャーリーグはパワー野球全盛期で、ホームランバッターが高く評価されていた。細身でコツコツとヒットを重ねるスタイルのイチローに懐疑的な声があがった。マリナーズの51番と言えば伝説の左腕、ランディ・ジョンソンだった。メジャーデビュー戦でイチローは抑えられていた先発ハドソンが交代し初安打。後の野球人生が大きく変わったかもしれないという。
メジャーの初舞台に立ってから24年、51歳になった今でも練習は新たな発見に満ちている。殿堂入りにノミネートされるのはメジャーで10年以上プレーして引退から5年が経った選手。投票権を持つ約400名のうち75%以上の得票が必要。野茂英雄と松井秀喜は選考1年目に5%に届かず殿堂入りの資格を失った。殿堂入り発表の日、マリナーズのオーナーから背番号51が永久欠番になったとお伝えられた。
殿堂入りと背番号51が永久欠番に。イチローは「人が評価するから人がすごいと思うことを僕はあまり信じていない、でも重ねてきた時間を振り返ると感慨深いものがある、そういう気持ちですよね」と語った。
殿堂入り発表から一夜明けた1月22日、野球殿堂博物館に向かった。世間では満票に1票届かなかったことを惜しむ声が溢れる中、イチローは1票足りなかったというのは不完全であるから頑張れると言った。得票率は歴代3位の99.7%。憧れ続けるD.ジーター、K.グリフィーJr.と肩を並べた。イチローは現役時代7度、野球殿堂博物館を訪れている。
1月23日、日本人で初めて野球の聖地へ招かれ殿堂入りしたイチロー。野球殿堂博物館のモニターにはイチローの名を轟かせた「レーザービーム」が映されていた。マリナーズ専属アナウンサーのリック・リズは当時の衝撃を鮮明に覚えているという。この時、イチローはオークランドのファンにコインを投げられていたという。
イチローはマリナーズの不動の1番として10年rンぞく200安打をマーク。2004年、シーズン最多262安打を樹立。一気にメジャーを代表する選手へと駆け上がった。2006年、マリナーズは自力優勝が消滅しモチベーションが下がる中、黙々とヒットを量産するイチローは孤立した。2007年、自らチームを選べる状況で日本に戻ることも考えていたという。
投票しなかった記者を招いたら美味しいものごちそうして色んな話を聴きたいとイチローは言った。
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