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三大ピラミッドの最後はメンカウラー王のピラミッド。高さは65mで他の2つの半分ほどしかない。上の方は石灰岩、下の方は赤色花崗岩で覆われている。赤色花崗岩は加工に時間がかかる固く上質な石で、贅沢なピラミッドといえる。ピラミッドの真ん中あたりには19世紀にハワード・ヴァイスが爆破した痕がある。
メンカウラー王のピラミッドの参道ではスフィンクスの後ろ姿をチェックできる。さらに進むと休憩中のラクダや遠足に来ていた地元の子どもたちと遭遇した。土産物店もあったが、2時間の旅では立ち寄る暇はなかった。舗装された道が見え、左に曲がると「河岸神殿」に到着。昔はナイル川の氾濫で水が流れ、船が行き来していたという。中に入ると赤色花崗岩を使った大きな壁に囲まれていた。埋葬される前のファラオのミイラが安置されていたともいわれる。ミイラの作り方を紹介した。脳・臓器を取り出し、心臓は体内に残す。ナトロン(乾燥剤)を体内に詰め全身を覆い、乾燥するまで安置する。包帯を全身に巻いて棺に収める。
河岸神殿には「くぼみ」がある。昔はカフラー王の座像が設置されていた。台座がくぼみと同じ大きさだったことから判明したという。CGで昔の様子を再現した。設置されていた場所の上には隙間があり、そこから差し込む光で座像が浮かび上がるようになっていた。
河岸神殿を抜けた先に大スフィンクスがある。顔はカフラー王がモチーフといわれる。鼻がなく、ナポレオン率いるフランス軍が大砲の的にして欠けてしまったといわれている。アゴにあったヒゲはイギリスの大英博物館に持っていかれてしまった。石を積み重ねたピラミッドと異なり、スフィンクスは岩山を彫って作った巨大な彫刻。脆くなった部分はタイルのような石で補修するので、色が違う部分がある。スフィンクスは砂嵐で埋まってしまい、修復する歴史を繰り返してきた。砂に埋まってしまったスフィンクスの写真が多く残っている。夢の碑文にはトトメス4世にまつわるエピソードが記されている。今ではピラミッドエリア屈指の写真スポットとなっていて、観光客はスフィンクスとキスする写真を撮っていた。
今回紹介した18カ所の必見ポイントを振り返った。クフ王のピラミッドでは、ピラミッドが秘める謎とロマンを満喫。ピラミッドの東側に広がる第2エリアではクフ王の家族のピラ墓地の壁画を堪能し、ピラミッドの歴史や古代エジプト人の死生観を学んだ。第3エリアクフ王の子・カフラー王と、孫のメンカウラー王が建てたピラミッド。最後はファラオのための壮麗な神殿と大スフィンクス。
エンディング映像。
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