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シチリア島には3000年以上にわたり、様々な民族が文明をもたらした。イタリアのマルサーラは塩田が広がり、風車は灌漑に使われている。塩作りは2500年以上前に始まり、海上貿易で栄えた海の民のフェニキア人がもたらしたという。沖合にフェニキア人が拠点を置いた島がある。モツィアにフェニキア人がやってきたのは紀元前8世紀頃。島中に遺跡があり、元々は神殿が建っていた。聖域の中心には真水の貯水池がある。風のない夜になるとフェニキア人は貯水池を鏡にして星を観察した。門の跡があるこの場所からシチリア本土まで海に道を作ったというが、モツィアは400年に渡って繁栄したが、紀元前4世紀にはギリシャ人に滅ぼされてしまった。
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- シチリア島マルサーラ(シチリア)モツィア
イタリア・セリヌンテは紀元前7世紀にギリシャ人が植民し、都市国家を築いた。遺跡は2つに分かれていて、神殿には誰を祀っているのかわからないためにアルファベットで呼ばれている。戦乱や地震で破壊されたが20世紀に修復された。さらにはかつて3つの場所に神殿があった場所にはG神殿があるが2000人を収容できるはずの建物を建築していたが理由はわからないまま途中で破壊された。
アクロポリスとは古代ギリシャにおける都市国家の中枢で、宗教関係や公共の建物があった。イタリア・セリヌンテは紀元前409年、カルタゴによって滅ぼされた。石切り場にはセリヌンテの神殿に使われるはずだった巨岩が散在している。そんなセリヌンテとかつて覇権を争ったのがセジェスタで、他のギリシャ神殿と違い、柱には損傷がみられず、付近の山の上には劇場もある。
イタリア・アグリジェントには世界遺産に指定されている神殿の谷があり、20の神殿それぞれがヘラクレスやヘラなどの神を祀っていた。コンコルディア神殿はキリスト教の教会に転用されたことから保存状態が良く、「ギリシャ神殿の最高傑作」とも評されている。アグリジェントも紀元前406年、カルタゴによって滅亡。
シチリア島で栄華をきわめたのがシラクーサで、紀元前8世紀に植民市として建設された。オルティージャ島では最盛期、人口が100万人に達したという。シラクーサの出身がアルキメデスで、天才科学者として語り継がれている。支配者、ディオニュシオスは洞窟に捕虜を閉じ込め、盗み聞きしたのだとか。アルキメデスを重用したヒエロン2世の名前が冠された裁断ではゼウスに捧げるため、一度に450頭の牛が焼かれたという。紀元前212年シラクーサは古代ローマに滅ぼされ、アルキメデスも殺された。古代ギリシャからローマへシラクーサの支配者が変わった。ローマはカルタゴも滅ぼし、その後長くシチリアを支配する。