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オープニング映像。アルプス周辺で巻き起こる神秘の現象。その裏に隠された地球の営みに迫る。
アルプス山脈中央部、イタリア・ドロミテ。7~9月の間ある条件が揃うと現れるという現象「エンロサディラ」。グレーの岩肌が僅かな時間真っ赤に輝く。同行してくれたのは写真家のカルロ・アルビノ・トゥッラ。トゥッラさんオススメのサン・マルティーノ連山に訪れた。午後5時30分。雲の切れ間から光が差し込んできた。午後8時10分、差し込んだ光が山の一部を照らし始めた。照らされた岩壁は黄色に変化。午後8時30分、光が真正面から差し込むと岩壁はハチミツ色に輝いた。輝く岩の正体を調べるためジェオパークブレッテルバック公園を訪れた。岩は元々石灰岩だったドロマイトに変化。太陽の光がドロマイトに反射すると山がバラ色に赤く輝くという。再びサン・マルティーノ連山を訪れ観測。午後8時35分、岩肌が赤く輝き始めた。
6月。スロベニア・ツェルクニツァ湖を訪れた。ツェルクニツァ湖は多彩な生き物で溢れる命の楽園。8月、再び、湖を訪れると、水が完全になくなっていた。消えた湖の底にあたる一角にはいくつもの穴があいていた。アルプス周辺は広く石灰岩に覆われている。雨に溶かされてできた穴に、湖の水は吸い込まれてしまった。湖の端にある洞窟の奥には水があり池のようになっていた。秋になると雨が多くなり、湖が再び姿を表すという。
オーストリアにあるアイスコーゲル洞窟に氷の宮殿があるということで探索。洞窟は雨によって石灰岩が溶かされて出来たもの。全長は4.6km。一番奥に200mに渡って巨大な氷の塊が立ち並ぶ幻想的な空間がある。歩き始めて3時間、氷の宮殿にたどり着いた。標高2300mのテンネン山塊。真冬の気温は-15℃。その冷気が下から上に流れ洞窟全般にいきわたる。春、空気の流れは洞窟の上から下に流れる、出口付近に流れる冷たい風が雪解け水を凍らせる。こうして氷の宮殿が作られていく。
八月の声を運ぶ男の番組宣伝。