- 出演者
- 弘中綾香 飯野健太郎 小林俊 伊藤直也
イントレプレナー（社内起業家）によって立ち上げられた新規ビジネスは、やがてはその会社の新規事業になり、新しい時代の屋台骨を支える可能性がある。今年8月、国内の有望なイントレプレナーを発掘する「FTS INTREPRENEURS AWARD 2024」が開催された。数ある候補者の中から3名のイントレプレナーが選出された。今回はその3名をゲストに迎え、イントレプレナーとしてのリアルな話を聞いていく。
NTTドコモの社内ベンチャー「coordimate」を立ち上げたイントレプレナー、飯野健太郎さんに話を聞いた。coordimateは最速30秒で「この服アリ？ナシ？」を聞けちゃうアプリを運営する会社。NTTドコモグループの新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」から生まれた。アプリを開発したきっかけは学生時代の苦い思い出（服装をダサいと言われ続けてきた）から。入山章栄はこうしたコンプレックスビジネスは今後もっと大きなビジネスとなっていく可能性があるなどと解説した。「docomo STARTUP」は、外部から資金調達が出来ればNTTドコモからも出資（株式の15％未満）してくれるというシステム。現在、NTTドコモから生まれたスタートアップ企業は5社（SUPERNOVA代表取締役社長・木本東賢、CrossVision代表取締役CEO・奥井颯平、ReCyte代表取締役CEO・山下萌々夏、RePlayce代表取締役CEO・山本将裕）。入山章栄は会社側からの出資が少なめなことはスタートアップの自由度を高めることにつながっているなどと解説した。「docomo STARTUP」はスタートアップに出向という形を取るか、ドコモを辞職するかを選ぶことができる。資金調達の際にドコモなど大企業のイントレプレナーは、純粋な起業家と比較されると（どちらを応援したいかという人間の心情という観点から）資金調達を受けづらい部分もある。
日本製鉄の社員である小林俊さんは、1年前に社内で「KAMAMESHI」という会社を起業した。町工場を救うためのマッチングプラットフォーム「Kamameshi」というサイトを運営している。Kamameshiでは、不要になったベアリングや基板などの部品を、登録している全国の町工場同士で売買出来る。「製造業版のメルカリのような仕組化を進めていて、活かし合えるような関係づくりに貢献していきたい」という。日本製鉄はスタートアップの制度は無いが、町工場を救うためにマッチングプラットフォーム「KAMAMESHI」は日本製鉄社員・小林俊が自ら起業した。「最終的には橋本英二会長に直談判した」とのこと。小林は会社から事業資金援助を受けなかったという。
住友商事で2年前からイントレプレナーとして事業をスタートさせているのは、グリーンケミカルSBUマネージャー・伊藤直也。精米時に廃棄物として出てくるもみ殻から「シリカ」という物質を抽出し、化粧品やタイヤ、更に今後巨大な市場であると予測されている半導体の製造に利用するビジネス構想を立案。SDGsにも貢献するアイデアが社内起業制度で採択され、現在住友商事の中で独立プロジェクトとして資金援助を受けながら事業を展開。きっかけはアフリカ、中近東で農業事業に従事したこと。お金も人も全て会社からの支給。環境系のビジネスはメリットが出るまで時間が掛かるケースが多い。お金も人も居る大企業の中だからこそ環境系のビジネスは挑戦しやすい。
8月24日、京都の世界遺産・仁和寺の観音堂で「太秦NINJA PITCH 2024」が開催。全国からスタートアップ経営者が集合。優勝はamulapoのCOO・松広航。プレゼンしたのは、地上から月面に至る映像に360度囲まれた革新的な茶室「無重庵」を東映太秦映画村に設置するプロジェクト。来年も開催予定。
番組のグラレコを紹介。
イントレプレナー成功へのヒント。会社に勤めていても新しい事業に挑戦出来る。所属企業のブランドをしっかり利用。培ってきた人脈や経験をフル活用する。
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エンディング映像。