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オープニング映像。
世界第2位の高峰K2の麓にベースキャンプが置かれた。パキスタンの山を訪れるのは中島は7回目、平出は20回以上にもなる。ベースキャンプを設置して6日目の6月28日、2人は南東稜ノーマルルートの裏側にある西壁の偵察に出かけた。西壁はこれまで組織的に登る極地法で2つの隊が登頂に成功しているが、アルパインスタイルで登りきった者はいない。2人は西壁の直下にアドバンスド・ベースキャンプを設置した。弧を描くように山頂へと向かう鎌と呼ばれるルートに目をつけた。途中4か所キャンプ地を設け10日ほどで往復する計画だが、鎌の刃にあたる部分は斜度がきつく、岩の凹凸が複雑で麓からは見えない部分があった。
6月29日、2人は高所順応を兼ねて偵察に向かった。荷物は1人あたり13キロで、酸素は持たず最低限の食料と登攀道具のみ。映像は山岳カメラマンでもある2人が互いに撮りあった。まだ高所に慣れていないため、標高6500mのキャンプ1予定地まで偵察し一旦アドバンスド・ベースキャンプまで戻る計画だった。セラックのど真ん中を渡ってキャンプ1予定地まで到達し、アドバンスド・ベースキャンプまで降りてきた。荷物を切り詰めるため、山中での食事はアルファ化米とお茶のみだった。
平出と中島がタッグを組んだのは10年前。以来数々の未踏の壁に挑んできた。中島は登山は一種のアートだと思う、より美しいラインで登れれば満足いくと話した。平出は足跡がないところに足跡をつけようとすると不安だし自分自身と向かわなければいけない、自分はどうしたら成長できるかという場所を探しているのかもしれないと話した。
6月30日から2回目の偵察を行い、高所順応を行うため標高6500mのキャンプ1で1泊した。7月1日には標高7000mを超え、その上にある雪田を目指した。手前には第一バンドと名付けた氷と岩が入り交じる難所がある。この日は西壁の半分ほどの標高7300m地点まで登り、登ってきたルートを下降しキャンプ1でもう1泊した。平出は結婚して9年、家族に支えられて登山を続けている。
7月2日、平出と中島は4日ぶりにベースキャンプに戻ってきた。初めて触れたK2西壁はこれまで経験したどの壁よりも難しく、平出は山頂にゴールを求めてはいけない、ルートを完結させて山頂に行くのは理想だが生きて帰ってこないといけないと言った。その後天気は下り坂になり、7月14日にようやく天気が回復。K2西壁アタックのためキャンプ1に到達したが、残していた装備が行方不明になっていたため計画を立て直すことにした。K2に向かう2か月前、中島はなぜわざわざ危険な思いをして登るのかを考えて眠れない夜が続いた、なんで登るのかわからないからこそ続けていると複雑な思いを語っていた。
エンディング映像。
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