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オープニング映像。
ディレクターの浅見直輝さんは街に1か月滞在して作る番組に初めて挑戦する。札幌から6時間かけて津別町に到着。お世話になるゲストハウスのマネージャー都丸さんはここに移り住んで8年目。都丸さんが出かけてしまった後に行政書士の佐々木さんがやってきた。留守だと伝えると良いところがあると昔の駅に連れて行ってくれた。そこにはこの場所を残したいと手入れを続けているという土田さん夫婦がいた。
相沢真由美さんは津別新報社の代表。発行部数は500で購読者の多くは昔ながらの顔なじみ。相沢さんは取材から撮影、紙面の校正まで1人で行っている。津別新報を立ち上げたのは相沢さんの父親。町のにぎわいを伝える一方、将来について案じてもいたという。相沢さんは受け継いだ新聞に新しいコーナーをつくり、町民に赤ちゃんが生まれると取材している。
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町では多くの店がすでに廃業している。その中で営業を続けているクリーニング店は100年続くお店で、この町唯一のクリーニング店。店主の松浦さんは76歳になる今も週に6日店に立っている。2012年に店主だった夫が他界、店を続けるために松浦さんは勉強して免許を取得したという。
滞在10日目、クリーニング店がお休みの松浦さんはお泊まり会に出かけるという。向かった先は浅見さんも宿泊するゲストハウス。集まった4人は姉妹で、後片付けをしなくて楽だからと折々ゲストハウスに集まっているという。
ゲストハウスにはさまざま人がやってくる。都丸さんは「いろんな方が新たな方を連れてきてくれる」と話した。
浅見さんが宿泊するゲストハウスの窓から見えた中川さんは草取りをしていた。手伝うとご褒美にと自宅でコーヒーをふるまってくれた。中川さんは83歳、建築資材などを扱う金物屋を1人で営んでおり、配達も1人でこなしている。
中川さんは70年近く編み物を続けてきたが、だんだん以前のようには手が動かなくなってきたという。亡くなった夫のたくさんのネクタイでさまざまものも作ってきたが、もうやめるという。自分の晩年を意識する時間も増えてきたという。
この日はお寺でお祭り。実行委員の山本さんは101歳。お祭りは生きがいで毎年参加しているという。お祭りにはたくさんの子どもたちがやってきて特別な1日を楽しんだ。祭りの後の片付けにも山本さんの姿があった。
30日間の滞在中、津別新報の相沢さんは新聞を3号発行した。津別に印刷所はなく、網走まで往復2時間かけて印刷された新聞を取りに行く。以前取材していた赤ちゃんも町のみんなに紹介された。
金物屋の中川さんは夫のネクタイを一つひとつ縫い合わせた。
中川さんの夫のネクタイは巾着袋になった。