- 出演者
- -
オープニング映像。
山本千晴さんは徳島県海陽町で動物の保護活動をしている。徳島と高知の県境に位置する山道で多数の捨てられた柴犬が見つかっており山本さんはその犬たちを保護している。山本さんが保護した柴犬は一昨年3月から今年2月までの約2年間に20匹にものぼる。保護した犬は山本さんが探した里親の元へ。動物愛護法ではペットを遺棄や虐待した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金と定められており、去年6月からはブリーダーやペットショップなどで販売されるペットにはマイクロチップの装着が義務付けられているが、捨てられている柴犬はそれ以前に生まれたとみられ、マイクロチップは装着されていない。捨てられた犬たちはほとんどがメスで出産した形跡がみられた。同じ犬種ばかりが捨てられていることから、この犬たちはブリーダーが飼育していた繁殖犬だった可能性が高い。繁殖犬とはブリーダーのもとで子犬を産み育てる役割の犬のこと。今年4月には徳島と香川の県境で5匹の柴犬が一度に見つかった。この犬たちは犬歯が人工的に削り取られており、そのうちの出産の形跡がある一匹は声帯が切られていた。徳島県では柴犬だけでなく、秋田犬も捨てられているのが見つかっており、秋田犬にも出産の跡がみられたことから繁殖目的の飼育だった可能性があるとみられている。
ブリーダーによる命の大量生産は繁殖犬に大きな負担を強いることになる。おととし6月からは改正動物愛護法により繁殖犬の出産回数と交配年齢に制限が設けられた。メス犬の生涯出産回数は6回まで。交配できる年齢は原則6歳以下と制限された。しかし、この繁殖制限が悪質なブリーダーによる繁殖犬の遺棄を増加させている可能性があるという。
- キーワード
- 守口市(大阪)
繁殖犬を捨てたとみられるブリーディング施設を取材。施設の経営者は「犬を捨てた事実はない。従業員には犬を捨てたかのような発言をして誤解を招いた」と回答し、「繁殖の回数や年齢の制限が定められ商売としてブリーダーを続けるのは困難になるケースが増えていく。そういった人が遺棄したのでは?」と主張した。動物愛護団体カーサでは繁殖を終えた犬・猫をブリーダーから一般の人に譲渡する取り組みを進めている。
- キーワード
- CAHSA
次回の「NNNドキュメント」の番組宣伝。