2025年1月6日放送 0:55 - 1:50 日本テレビ

NNNドキュメント
「言えない心のうちがわを 家庭内の性虐待・子ども達の葛藤」

出演者
 - 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

コーナーオープニング

けいこさんは3歳からおよそ12年間、実の兄や父親から性虐待を受けていた。家族から性被害を受けながら誰にも言えない子どもたちがいる。事件にもされず、時に子どもたちが自らその事実を隠す。

言えない心のうちがわを 家庭内の性虐待・子ども達の葛藤
言えない心のうちがわを 家庭内の性虐待・子ども達の葛藤

都内に暮らすけいこさんは近親者からの性虐待に特化した自助グループを主催している。自助グループとは別に動画でも発信している。有志のメンバーが顔も出して語り合う姿を公開している。けいこさんは実の兄や父から性被害を受けていた。

キーワード
SIAb.

なみさんは3歳頃から高校1年生まで実父からの性虐待があった。なみさんには親の愛情との区別がつかず、「何も不思議に思わなかった」と話した。

家庭内の性虐待の実態について神奈川県中央児童相談所では調査を続けている。口止めをされ、脅され、普通のことだと教え込まれる子どもたち。その複雑な心情を理解していないと虐待は見過ごされている。

キーワード
神奈川県中央児童相談所

宮川さんは自立支援施設の職員として子どもたちと暮らす中で、異なる理由で保護された子から性虐待を打ち明けられることが度々あった。子どもたちの発する僅かなサインに気付くことが重要という。家の中で起きる性虐待、それは児童相談所が対応した全ての虐待のうち1.1%。年間およそ2400件だが、実際の数は数万件に及ぶと言われている。

キーワード
東京都市大学

なみさんの性虐待は高校1年まで続いたという。子どもたちには同じ思いをさせないよう、長女が生まれた直後に性教育の絵本を買い求めた。加害者だった父親は14年前に他界し、両親は不仲で母親はなみさんに苛立ちをぶつけることが多くあった。長年実家とは距離をおいて暮らしていた。中学の頃、両親が別居。しかし母親との折り合いが悪く逃げるように父親のもとに転がり込み性虐待は続いた。虐待者を嫌いという子どもは3割以上いる一方、好き・好きと嫌いの両方と答える子ども達もあわせて2割にのぼる。なみさんは被害に無自覚なまま徐々に成績が落ち、不登校になった。やがて、失感情など様々な影響が現れた。

キーワード
神奈川県中央児童相談所

母親もまた長く過去に蓋をしてきた。当時夫の仕事がうまくいかず家計を一手に担っていた。性虐待の調査をしている鈴木さんは学校教員や児童相談所職員に向けて研修を行っている。加害者への怒りもそうだが子どもにも怒りが向くという。

被害が長期に及ぶ中で子どもたちが示す傾向がある。性虐待への順応・無力感・秘密・順応しようとすること。周りからは理解されづらく孤立した子どもたちは更に混乱を深めていく。けいこさんは非行で補導されたことをきっかけに被害は終わったという。社会的にも信頼が厚かった父親、虐待のことは一切表沙汰にしないまま心に蓋をした。被害から20年以上が経って突然、心の中の混乱が表にこぼれ出た。精神科医の斎藤さんは性虐待を治療する人がほとんどいなかった40年前から研究を続けてきた。個別の診察だけではなくグループセラピーに重きを置いている。”あなたは悪くない”、それは子どもの頃に大人に教えてほしかったこと。

性虐待の被害当事者グループを主催するけいこさんは不定期で動画撮影を行っている。重いトラウマを語ることは時に精神症状を悪化させる。ヤマダさんは義理の父親から被害を受けた。記憶に蓋をすることでかろうじて日常を続けられる人もいる。あやさんの母親はホステスで店の客だった男と内縁関係だった。親が子どもたちの目の前で性的な行為を行いあやさんも巻き込まれた。初めて母親に助けを求めたのは性病をうつされた小学5年生の時、しかし母親は助けてくれなかった。19歳の時、実の父親からも被害を受けた。

家庭の中で起きる性虐待のこと、その中に置かれた子ども達のことを私達はほとんど何も知らない。大人が現実を直視しなければ子どもたちは声をあげられない。今も被害を受けながら沈黙している子どもたちがいる。

(エンディング)
次回予告

NNNドキュメントの次回予告。

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.